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いつもなら一度の戦闘でバテバテになり、戻りたくなるのだが……


「きょうはまだみんな大丈夫みたいね。今迄どれだけ、みんな大変だったのか……」

いくみがハカセと羽角を交互に見た。


「いや、本当に……今回の彩希のおかげで、川沿いに出たカニは任せて!って感じだよ!!」

ハカセ…

随分と自信のあるコメントにも聞こえるけれど、随分と限定されてないか??


「結局、他ではまだ役にも立たないのが今のハカセの言葉に溢れ出てるわね…」

作戦を指示した彩希からも呆れ顔である。


「ほら……カニじゃないけど出てきたよ!!」

朱音がサッと薙刀を構える。


「ほう……随分と賑やかなグループだな。どれ、血を頂戴させてもらおうか。」

出てきたのはこの会話から、あのコウモリ吸血であるのは……


「そこ!!私は吸血コウモリである!!」


キンッ!!

コウモリが言いながらハカセの盾にナイフを投げていた。


「どうやら、別人みたいだけど、性格は同じみたいね。」

いくみが言う通りなのだが、素早くナイフも投げてくるのだが、随分と早いタイミングで投げてきたな……


「ほう……我が種族に出逢って生きているのか。運が良いな……」


キンッ!!


今度は朱音が薙刀で飛んできたナイフに当てて落とした。


「危ないなぁ…」

朱音が言いながら、相手の右肩を凝視する。


「えっ!?それって!!」

朱音が大きな声を出すと、


「はい!朱音さんがナイフを叩いたタイミングでアタシは弓矢で当ててみました!!」

小春!!

なんという絶妙なタイミングだったのだろう、見事に弓矢が深々と刺さっているのである。


「キラーさん、お願いします。」

小春が僕の顔を見ながら、言ってくる……と、言う事は……


僕はいつも通り火の魔法を、小春が当てた吸血コウモリの右肩に命中させてみた。


ボンッ!!


いきなり火柱があがり、吸血コウモリは火ダルマになる。


「飛び損ねたんなら……」

ハカセと羽角が足元を払う。


バランスを崩したコウモリが、川付近に……


バシャン!!!

半円を描く様に、コウモリに向かってサメが飛んできたのである。


バン!


いつもなら、そのままサメに食べられてしまうのかと思ったのだが……


川と道との中間に、コウモリが潰れているのである。


簡単に言えば、サメは空中で体勢を変えて、コウモリに向けて尻尾で地面に叩き付けたのである。


「ほんの一瞬の出来事で、こんなに忙しないの?それてコウモリの人……」

彩希が左側半分をほぼペシャンコになってしまったコウモリを見ている。


「どうやらサメはコウモリを食べないみたいね…カニがまた出てきたし…」

いくみが言った通りなのだが、カニが今回は4匹川から出てきて早くもコウモリを食べ始める…


「食物連鎖って聞いてはいても、生々しい光景ね…」

朱音が視線を逸らす様にして話した。


勿論、僕も見れないし…見たくもない………



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