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「みんな、本当にごめんなさい。なんだったんだろ?あの場所で先に行きたくなかったんだよね…次はちゃんと行くから!!」
彩希が食事の前に全員に謝る。
滅多に聞いたこと無かったので、全員が驚いてるぞ!!
勿論…僕も………
こんな彩希は知らない。
「でも良かったよ!彩希があんなだと、多分誰かあの先に行ってたらカニのご飯になってたよね!カニご飯!!」
桃さん、カニご飯は別物だろ?
『の』が付くのと、付かないのじゃ全くの差がある…
いきなりそんな事、言い出す桃の機転がやはり見た目よりも賢い…
全然下に見てないけど、普段やってる事が馬鹿っぽいんだよね…
それがなければ、いくみと桃は相当凄いレベルでみんなを纏めていけるのだと思う。
自分の判断だけど……
「だいたい当たってるんじゃない?」
僕の顔を見ながら、朱音が言った。
「やっぱりねぇ、私とかすずかじゃないのよ!纏めるのはいくみか桃なのよねぇ…彩希はまた違うんだよなぁ…」
朱音は言いながら彩希を見た。
「私じゃ怖いんでしょ?これでもすぐに女王になるから、気をつけてるのよ?」
彩希が笑いながら、僕の事を見る。
元気が出て何よりだよ…
食事のピッチが上がり出すと、僕はお腹いっぱいになりつつあるのだが……
ここで急に元気になるのが、ハカセと桃である。
結局桃が食事は中心なのだが、こんな時にしっかりと頑張っているのがハカセである。
だから食事は毎回賑やかなんだよね…
僕には他の座席のグループの話を聞いている訳でもないので、ただ食べている。
何気に後からいくみや彩希が情報を仕入れているのは、この食事の別のグループの話を収集しているんだよなぁ……
よく出来るわ…
「キラー君、これが私といくみの役割りみたいなモノだから。」
彩希が僕にその様に言った。
凄い役割りだな…
忍者か??
「クノイチよ!ニンニン!!」
いくみさん……
まぁ、それ以上は僕もツッコまないけど…
絶対に忍者はニンニンとは言わない……
「えー!!ニンともカンともは?」
いくみさん……
そのネタは………
年齢確認されちゃいますよ………