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「カニも出なけりゃ、サメも出ないし!」
「桃…出て来るとこれは大騒ぎに毎回なるんだから、出ないのはラッキーなのよ!」
いくみが笑いながら、桃に言っている。
そうだ…
毎回なのだが、戦闘というのは物凄く全員が体力を消耗するのが分かる。
誰も負傷していなくても、フラフラになるのだ。
「キラー君は毎回魔法を使うからね…でもさぁ、よくMPみたいのあるけど、キラー君のは何なのかしら?」
彩希に言われて、僕は……
知らない…
マジックポイントってあるのかしら?
今迄考えた事すら無かったのだが、果たしてどんな原理なのか?
「キラーちゃんを解剖すれば判るかな?」
あの……いくみさん?
物凄く物騒な事を明るく、楽しく話してません??
「でも、本当にキラーしか魔法を使えないでしょ?本当に不思議だよね…一緒に居てもどんな原理かも分からないし。」
朱音もしみじみと僕の顔を見て言ってるし…
「キラーはさ、変態だからだよ!」
あ〜
桃の一言に全員納得してしまう……
「イヤイヤ、これじゃ僕が変態で結論づけられてしまうじゃないか!!これは、技だよ?みんな!!技!!」
「キラー君、結論出たから早く先に行きましょ!」
彩希さん?
酷くないか?
「ホラっ!キラー行くよ!こんなカニとか、サメ出て来る場所に立ってないで!!」
朱音も手厳しいなぁ…
でも、本当にここに居るのは危険なのである。
実際この右側に流れている川には、他に何が居るのだか……
「タニシいるみたいよ!サザエみたいのが!!」
桃が嬉しそうに話した。
「昨日アタシも食べました!!キラーさんも食べてましたよね!!」
小春に言われたが、僕は完全にサザエだと思っていたが、タニシなの?あんな大きいのが?
「川に居るって店員さんが言ってたけど、サメが居るから無闇に川に入らない方が良いって教えてくれたよ!」
桃はまるで初めてみたいな言い方してるけど…
僕達が川でサメ見てから帰ってきて教えてもらってもなぁ…
知っている情報だよね…
「キラー君はそんな態度になるんだろうけど、桃はやっぱり世渡り上手いよね!初めて!!みたいな会話で、色々話を広げられるもん!!」
いくみに言われると、僕も納得出来るわ…
こんな会話に上手く進められるのは、桃の可愛さもあるけど会話の流れだよね…
「キラー、なんか余計な事言ってイヤらしい事考えないでよ!」
よく分からない所で、桃に怒られるって…