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「またカニ出てきた!!」

桃が槍を構えながら真正面を睨む。

当初カニを食べるつもりで遭遇したくてしょうがなかった桃だが、今は此処に居るカニを食べるなんか微塵も思わなくなっている。


「桃に先に言われたし!」

だいたい先頭に居る朱音が敵をみつけたら、すぐに言うのだが、今回は珍しく桃だったのである。


「気合いがいつもより凄いんでしょ!昨日もあたしと一緒に武器を見ながら色々研究してたし。」

いくみが刀を取り替えたのは知ってはいるが、いくみは自主トレの時に十字槍に取り替えているので、今はそのままみたいである。


「キラー君、ちゃんと見てあげないと女の子に嫌われるわよ。」

彩希が視線で桃の槍を握る箇所を示した。


十字槍にちょうど持つ部分にグリップをつけている。

ちょうど野球のバットみたいな場所に滑り止めみたいな要素をもたらすのだろうか?


当然実戦は今回初めてという事でどれだけ変わるのかは不明である。


カニは此方を見ながらだが……


「あのさ、カニって前歩き出来るの?」

いくみの何気ない質問に、一瞬全員が考える。


「えーと……アタシ前に聞いた事があるけれど……毛ガニって前歩き出来るみたいですよ!」

小春の一言に一同困惑。


「先ずは、毛があるけど……あの時のカニは毛ガニ?」

彩希が言う通り、毛ガニって感じでも無い。


「この前は横歩きしてたよね?」

朱音の言葉に一同頷く。


「でも、今は正面向いているのよ…ハサミを使うから?」

すずかの案に、なんとなく賛同する。


「しょうがないけど、正面から攻撃するのはハサミが危ないから、やっぱりハサミを避けながら攻撃しようか!」

いくみが自分で変な質問したおかげで一同困惑していたのを、結局自分で方針を定めた。


「全く……こんな大変な時の質問って……」

少し楽しそうな顔をしながら彩希が刀を構える。


「ん?!!彩希の刀…長くなってないか?」

僕の質問に、


「昨日いくみと一緒に買ったのよ!私は長い方がいいかな?って…」

彩希が嬉しそうな顔で僕をみる。

なんで嬉しそうなんだよ!

みんないきなり買い替えるとか狡くないか?


「キラーちゃんは、『おやすみ〜』とか言いながら居なくなるのが悪いんだよ!新しい靴下とか買ってあげたのに!」

いくみさん??

刀と靴下……

同じ金額じゃ無いよね??


「そんなの当たり前じゃんかぁ!キラー来ないのが悪いんだから!」

桃さん、すいませんでした。

今度からお買い物には付いていきます!!


さて……そろそろ本当にカニを倒そうかね……



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