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「最初に私が向かった時に口を開いたじゃない。って事でハカセが向かって、口を開かせてほしいの。口の中に攻撃よっ!ハカセだけ盾しか無いのだから必然的に貴方しかいないわ。」
彩希の提案はハカセを向かわせてみんなで口の中に撃ち込むって事なのだが、作戦としてはシンプル。
「あの口の大きさなら石を撃ち込むのに狙えそうだ。」
僕は構えようとしたが…………
「無理~3匹いるんだもん!こっちが厳しいよぉ~」
朱音といくみで防戦していた。
2匹が一気に動くと狙うの大変です。
すずかが無言で這いトカゲの口を鉈で振り落とした。
「かなり効き目があったわ。背中部分より口の方が皮膚が弱そうね。」
冷静過ぎて怖い。
「じゃあ、早めに1匹倒してしまおう。」
ハカセが向かっていった。
口を開いた瞬間に僕の石が口の中にヒットした。
「怯んだ程度みたいだけど、口を裂きましょう。」
彩希は素早く包丁で這いトカゲの口部分を水平に斬りかかった。
「残り2匹が後ろを向いて逃げてく~」
いくみが見ながら此方へ合流。
「私の剣じゃ役に立たないのよね。せめて尻尾だけでも貰って逃げてもらいましょう。トカゲの尻尾はまた生えてくるでしょ?」
口を攻撃した奴は冷静にすずかが尻尾を切り落とされ逃げていった。
「キラー君、役立たずなんだから尻尾持って!」
彩希に言われるがまま尻尾を持った50センチ位あるから、重いです。
「やっぱりパワーが必要みたいね。」
彩希が言いながらすずかを見て、
「すずかは何か極めたみたいね。あのトカゲの尻尾をあっさりと。」
「何か今迄と違って、この前の桃みたいに自分もやらないと!って気持ちになって、私にできるのは振り落とすだけって結論が出たのよ。」
すずかが無言で振り落とす鉈は見た目怖いけれどね。
「今回は倒せなかったけれど、こんな感じで戦っていければ少しずつ慣れてくるよ!」
朱音は元気だ。
「桃は次は連続で突撃しないとなぁ…でも、いつもより動けたよっ!」
桃は最初だけだったけれど、満足そうだ。
「尻尾売れるのかしら?早く戻りましょう。」
いくみの号令で戻る事にした。