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その三叉路で行く場所が決まるのだろうが、いくみがすんなりと向かって左側を選択した。


「なんで?理由があるの??」

僕は思わずいくみに、そのすんなりと決めた事に質問を投げる。


「簡単よ!色々なグループから最初は左側って聞いていたから!」

いくみの知らない間の情報収集って凄いんだ!


「えっ?!キラー君も一緒に昨日食事していた時に聞いていた筈よ。真後ろでうるさかったんだから。」

彩希も知っていたのか…

僕は真後ろの席の人達が男なのか、女なのかの記憶も無い。


「キラーちゃんが記憶に無いのなら、簡単でしょ?男よ。」

いくみさん、そんなに簡単か?


「当然じゃない!女ならキラー君は記憶にあるから!!無いって事は興味が無い…イコール男よ!」

彩希さん?

そんなに僕は分かりやすいのかしら?


「当然じゃないかぁ〜キラーだよ?男に興味なんかある訳無いもん!」

あらら…桃にまで言い切られた。


結論、本当に興味なんか無かったから男しか居なかったのだろう。


僕のちょうど向かい側の桃と小春の間から目がたまに合う美人さんの事は記憶にあるのになぁ…


「キラーは本当に凄い割り切るよね…こんなに女の子ばかりのメンバーなのに、他の女の子を見てたって…」

朱音が、ヤレヤレみたいな顔で僕を見るのだが……


「聞いた?小春ん!通りでこっち見てたのが分かったよ…」

桃さん?

また……


「桃ちゃんはアタシの事をキラーさんがジロジロ見てるからって、心配してたんですよ…」

小春、君の事をそんなに見てなかったから、安心してくれたまえ!


「それは違う意味でガッカリです。」

あっ、小春に悪い事言ってしまったわ…


「そんな事より、前を見てよ…」

朱音の言葉に僕達は前を見た。


これは明らかに、コモドドラゴンだろ!


「キラー君、紫色のトカゲよ…アレとは違うし、もっと大きくない?このトカゲ……」

彩希が言う通り、体調は7.8メートル程はあるだろうか…

微妙にクワガタと同じ様な格好をしているが、舌を頻繁にシュルッと出すのが不気味である。


「一つだけ注意ね。噛まれたら毒あるみたいよ!」

いくみがタブレットで調べてくれたが、必勝法とか無いのかしら?

個人的にはそれ程動くのも早そうでは無いので素通りしたいのだが…


「私も同じ事考えたけれど、絶対に狙われてるよね…困るわ。」

彩希が『困るわ』って言っても全然困った感が出ないのは何故だろか?


「それは勿論、キラー君が私を庇って犠牲になってくれるからよ!」

イヤイヤ、彩希さん!!

庇うのは分かったよ!

庇うよ!!

犠牲にはならないって!!


「じゃあ、自主トレの成果を魅せてねっ!」

彩希が甘える様に僕に言うのだが……

普通の奴なら騙されるけれど、僕は騙されないよ!


「そんな小さい事考えてないで、追い払うよ!!」

朱音に思いっきり言われてしまった。

当たり前か……


困ったのは、こっちだよ……



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