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3日間の自主トレ期間が終了した。
結局この期間に、全員がどれだけ良くなったのかは敵が出た時に答えが判る筈だ。
「みんなちゃんと集まったからさぁ!!!洞窟に行くよ!!」
いくみの掛け声に気持ちがビシッと入った。
いくみも全員から特に何も聞く事も無く、全員がそれぞれ謎の自信のある表情なのだ。
「桃はさぁ、随分と嬉しそうな顔してるわねぇ〜」
朱音が桃の顔を見ながら、桃と同じ様に嬉しそうな顔をしている。
「勿論だよ!これが暫く自主トレとか言われたら嫌になるけど、短期間で何かをするのはたまには必要だよね!」
桃の槍を見ると穂先が…
「あっ!これ!!これは十字槍のちょっと変型版だよ!」
桃が見せてくれた槍の穂先は、今まで刃の部分が真っ直ぐ一本だったのが、今は真っ直ぐなのだが左右に一本ずつ…
フォークの三本バージョンみたいな感じになっているのだ。
「三つに分かれていれば当たる確率も上がると思うんだ!」
桃の槍は穂先だけ取り替えたみたいで、柄の部分は今までのをそのまま使うらしい。
「柄はそのまま使う方がピッタリだからねっ!」
なんか凄い嬉しそうだな。
「桃が私に一緒に道具を買うのに付き合わせたけど、本気度が違うわよ……」
彩希がニコニコしながら桃の顔を見た。
彩希が桃と一緒に買いに行くって意外な組み合わせの様な気もする。
「でもでも、彩希の刀選びも長かったよねぇ〜」
桃に言われて彩希の刀を僕は見たのだが…………
「キラー君、変わったのかも分からないんでしょ?この刀……前のより長いのよ!」
彩希さん、申し訳ございません。
まだイマイチ分かりませんわ……
「キラーちゃんにそんな違いを説明しても無理だよねぇ~髪を切ったってなかなか分からないんだから!」
いくみにそのモノ、ズバリを言い切られた。
勿論分からない…
ミニスカートの長さが短くなったのなら、すぐに分かる筈なんだけど……
思っただけなのに、桃が嫌な顔して僕の事を見た。
既に洞窟内に居るのだが、相変わらず賑やかなメンバーだ。