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「ところで、みんな怪我しなかった?大丈夫??」
なんとですねぇ…何もしなかった僕はこんな事しか言えなかったのである。
「キラー、大丈夫だよ!圧勝だったんだからっ!」
珍しく戦闘で大活躍してしまった桃がハイテンションで答える。
「そうだよね!今回は流れる様に上手く進んだし!」
いくみも結構嬉しそうな顔をしながら全員を見た。
「僕と羽角が怪我してなければみんな大丈夫だよ!」
悔しいがハカセも饒舌である。
「いつもはキラーさんが倒してくれていますので、たまには見ていてもいいんじゃないですか?少しは強くなった気もしますし。」
羽角が僕をフォローしてくれた。
他のメンバーじゃ、そんな事お構いなしなのだろう…
「キラー君、寧ろ私としてはキラー君を使うのはイザって時にしたいからね。」
彩希が嬉しそうに僕の顔を見ながらそんな事を言ってくれた。
「つまり、僕はエースって事かしら??」
期待しながらたずねると、
「ジョーカーね…」
あの……彩希さん?
ジョーカー扱いですか??
「あら?ジョーカーはオールマイティでもあるのよ!!邪魔にもなるけど……」
彩希さん?
なかなかの傷口をえぐってくる力が強い気がしますが…
「彩希はキラーちゃんがいるから安心してあたし達で敵に攻撃できるのよ!って思ってるんだから!……………………たぶん。」
いくみさん??
随分後からコッソリ『たぶん』は悲しいぞ…
「結局はキラーが居なければ、こんなに順調になんか来てないんだからさ、気にしないでよ!」
朱音は優しいなぁ〜
抱きしめたくなるよ…
「あっ!そんなスキンシップとか要らないので!」
朱音らしくキッパリ言い切られたわ…
薙刀より斬れるんじゃないか?
いや……
この女性陣はみんな素晴らしい美しさと、毒を共有してるし…
「キラー君、毒に殺られたいのならいつでも良いわよ……」
彩希にすぐさま言われるし…
「イヤイヤ!さて、次はカニだよね!桃ちゃん頑張ろう!!!」
「おっ!キラーもようやく乗り気になったか!!」
どうやら桃のお陰で毒に殺られなくて大丈夫みたいだ…
今は。