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「ハカセさん!行きますよっ!」

羽角のかけ声にハカセは頷いた。


僕もだけど、緊張すると無口になってしまうのがハカセである。

逆に羽角は饒舌になる気がする。

何かを話していないと落ち着かないパターンだと思う。

僕も時々そのパターンになる時もあるから……


「キラー君、緊張とかしないでしょ?」

彩希!!

僕も緊張するよ!

もうねぇ…毎回緊張してるんだから!!


「キラーちゃんはそんなキャラじゃないから!!」

いくみさん?

それはどちらよりのキャラ??


「当然、緊張しないキャラでしょ?」

いくみも彩希と同じか……


そんな無駄話の時にいよいよ羽角がハカセと共クワガタのハサミを抑え込む行動に出た。


ガンッ!!

羽角の斧が鈍い音を出してクワガタの向かって右側のハサミを抑え込む。


コンッ!!


何故かハカセの盾からは軽い音でハサミを抑え込んだ。


「なんでハカセのあんなに軽い音だったの?」

朱音が薙刀を手になんとハサミの間に斬り込んだ!


朱音の薙刀がちょうどクワガタの正面、真ん中付近をヒットさせた。


「あー!桃も!!!」

言いながら桃はクワガタの前にジャンプして槍を頭に突き刺した。

今までで一番の大技なんじゃないか?


「後ろ側に回り込むより今はこれでいけそうね!」

すずかが小春と共に走り出す。

すずかが向かって左側、つまりクワガタの右脚を小春が左脚のそれぞれ最前の脚をそれぞれ鉈で斬り落とした。


「気合いとかあまり私は言いたく無いけれど、ハカセの抑え込むのはあんな音なのだもの…気合いが足りないのよね?」

彩希らしくスッと動いて小春の背後からクワガタの首付近に斬りかかる。


「あー!やっぱり彩希とはズレる〜」

言いながらいくみがすずかの右隣から同じ様に首付近に斬りかかる。


一気に勝てたみたいだ。


「キラー君……出番無かったでしょ?」

彩希が嬉しそうな顔をしながら僕を見た。


「本当に見てただけでしょ?ある意味ビックリだわ…」

いくみにも言われたのだが、僕も本当にビックリしました……


「普通はみんな一斉に頑張ってるんだから何かするよねぇ〜」

桃が小春とニコニコしながら僕の事を見た。


「キラーさんはいつも大変なのですから、こんな時は居てくれるだけで頼もしいんです!」

小春!!

偉い!!

好きだ!!


「……すいません。好かれても困るので……」

なんとなく小春にフラレるし…


兎に角今はみんなの力で……僕を除く、全員の力でクワガタを倒した事だけは事実である。

僕は見ていただけ……



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