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「いらっしい」
不気味な小さなお爺さんがニヤリと笑いながら椅子に座っていた。
「あの~ここで5階以降に行ける許可みたいのを貰えるのですか?」
いくみがおよそRPGでは絶対に質問しない様な質問をした。
老人にまたニヤリと笑いながら
「この先に試験場がある。ま、試験と言っても筆記試験とかでは勿論無いよ。負傷しても、死ぬ前には回収してあげるから大丈夫だよ。」
ちょっと待って!なんか物騒な事をサラリと言ってるぞ、このジイサン。
「戦闘があると言う事で宜しいですね?」
すずかが冷静な口調で聞いている。
老人が話を続ける。
「この先に倒しても暫くすれば回復する奴がいるんだ。君達にはそれを倒して貰いたい。そして反対側にある扉から出れば合格って手筈な訳だ。簡単だろ?きょうは10組来場して4組が合格した。残りは街迄兵士がしっかり送り返したよ。君達も一生4階な訳ではないだろうし、先に何があるかは全て把握した者も居ないが、悪魔も倒すのにここが最期の試験場って事で頑張ってもらいたい。」
そうなんだよ。悪魔退治って言われながらゲームの中じゃまだ雑魚中の雑魚みたいのを倒しただけなんだよな。実際初めて見るから怯んでいたけれど。
「お爺さん、説明はそれだけ?じゃ、私達も4/10の4に残るわよ!」
彩希がいつもよりも鋭い眼光で鼓舞する。
前にハカセ、僕、彩希で後ろにいくみ、朱音、すずか、桃と並んで行く事にして扉を開けた。
前回と同じ展開な気がする。