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「普通はさぁ、あんな蛇の話しとかしたらすぐに出て来たりするでしょ?そんな話し多いもんね!」
朱音は、何を急にそんな事言ってるんだ?
危ないって!!
ようやく4日ぶり?中3日?の洞窟探索となった訳だが、やはり緊張するので今回は蛇とか勘弁してもらいたいなぁ…
「キラー君は結局自主トレとかしてないでしょ?部活サボってバイトしてる高校生みたいな……」
彩希に言われてもしょうがないなだが、本当に何もやってないのである。
「あっ!でも、ずっと重い荷物運んだりしたから筋力ついた……」
「キラー、それ聞いた。全然だったし!」
桃に冷静に流された。
「今回は羽角君の復帰戦だから、あまり奥まで行かなくてもいいから、蜘蛛倒したら帰るよ!」
いくみの今回のプランでは資金を少し作って、明日から頑張る予定らしい…
「今回は僕もすぐに相手に向かってみますの……」
「羽角君?スライムの時にやらかした事、憶えてる?」
彩希が羽角の話しを途中で止めた。
「……スライムに勝手に向かって怪我をした…」
「そう、少しは考えましょ!羽角君の武器は一撃で倒せないと、すぐに切り替えす事は出来ないのだから。」
彩希は言いながら、羽角の斧を持っている右肩をポンッ!と叩いた。
「期待はしているけれども、無謀な事は何も求めていないのよ。」
彩希が羽角に妖しい笑みを魅せながら僕の左隣に来て、
「イザって時はキラー君の火の魔法で倒すのが今は、安全よ!相手が向かってきた時に対抗出来れば私達は大丈夫な態勢を取ればいいの!」
「彩希さん?それって僕だけ……」
「だって、私は蜘蛛嫌いなんだもの…」
なんて奴なんだ??
「キラーちゃん、彩希はそんな言い回ししかしないけど、実はキラーちゃんしか頼りにしてないのよ!」
「いくみ!言っちゃ駄目でしょ!キラー君はすぐに調子に乗っちゃうんだからっ!」
彩希に頼られてるのは、なんとなく嬉しいものだ。
「また…キラーがニヤニヤが始まりました〜」
桃のチェックは厳しいなぁ…
そこそここんな馬鹿話しをしながら洞窟の奥に向かってきたのだが、未だに何も出て来ないみたいだ。