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まだ食事中である。
と、言うよりもまだ先程の全員の反省会みたいのが長かったので、あまり食べてはいなかった。
「最近はさぁ、キラー君が倒してくれないと倒す事が出来てないのよね…」
彩希が凄く憂鬱な顔で全員を見た。
「別に僕はそれが負担とか思った事無いよ。別に気にする事じゃ……」
僕の話しを遮る様に、
「だから、キラーちゃんが全部対処出来るって訳でも無いからね……ホント、みんなでしっかり倒していかないと!」
いくみの言い分は恐らく彩希と同じなのだろう。他のメンバーが倒していないのは事実で、攻撃は一応してはいるのだが……
なんと例えようか……パンチが足りないみたいな……
「私も先頭なのに、空振りが多いからね…」
朱音が彩希やいくみ以上に重い口調で話している。
「必殺技みたいのがあれば少しは良いのかしら?あっ!桃は一番槍って必殺技みたいな名称のがあるけれど…効き目が弱いわよね…」
すずかが桃を見ながらそんな事を言っているが、桃は何気に要所要所で槍を突いてはくる。
「うん!効き目が弱いのは認める〜小春んは結構ちゃんと弓を使えてるよね!」
桃が小春を見ながら肉を食べている。桃はしっかりと食事は摂れてるわ…
「えーと……アタシは近くに来られたらアウトなので、兎に角みんなより距離の把握をして矢を射ちたいのを心掛けてる…でも……ホント、近くに来られたら無理だから……」
確かに小春は最近すぐに矢を射てくるので、結構僕も気にしている。
「そうね、私やいくみがもう少し攻撃しないといけないわよね…言い出した私が一番の問題かも…」
彩希が更に憂鬱な顔をしている。
「斬り込む覚悟がやっぱりあたしもまだ足りないんだよなぁ…認める。」
いくみが声のトーン迄落ちてしまった…
「すいません!僕がスライムの時の勝手な行動から、皆さんにご迷惑を……」
「羽角君、今回の羽角君の負傷してくれたおかげで、今の反省点がみえてきたのよ。まだ全員の力が足りないのが、分かりやすく出てきてくれたんだもの…」
彩希が羽角の言葉を遮りながら……
確かに全員で戦うのには、まだ力が足りないみたいだ。
「僕はもう少しみんなを守りながら、攻撃にもすぐ出来る様にするよ…」
ハカセが凄い暗い顔をしながら、パンを食べている…
「なんかねぇ〜ハカセを見てると……ホント?って気もするけれど、このメンバーで守れるってのは大きいよね!ま、そんな感じで後はまた個人でよく考えて頑張りましょ!」
いくみが一旦今の話し合いを打ち切った。
言われても出来るものでも無いから、話し合いをいくらやってもキリが無いのは確かだ…
「キラー君、話し合いを決定事項でみるのでは無くて、確認と意識の向上を目標とするのよ…反省からの抑えつけじゃなくて、反省からの転換がどれだけ出来るのか?それが今回のポイント!」
彩希がスッゴい僕には難しい事言ってきたが、気持ち的になんとなく理解出来たと思う。
って事で、食事に本格的になりました……