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「こんばんは〜」

桃がいつもの様に食べ放題のお店店員さんに挨拶をしている。

「あの子はホント食べる時になると元気よね!しかも細いのよ…不思議。」

朱音がマジマジと桃の全身を見ているのを、僕も一緒に見ていたら、


「あっ!キラー!!イヤらしい目で見ないでよ!!」

あの……

桃さん……

僕もつられて見てただけで、そんなイヤらしい目でとか……


「じゃあどんな目よ!!」

桃の少し細めた視線と僕への謎の威圧に、

「なんとなく…」


「キラー君!桃が可哀想でしょ!!」

「彩希!なんとなく今の言葉も桃が凹む〜」

まぁ、そんな感じで食事は相変わらず賑やかな雰囲気でしかも落ち着かない…


「でもさ、今回で思ったけれどあの洞窟はちょっと大変かもよ。あんなの複数で出て来たらって思うと憂鬱だわぁ…」

いくみの言う通り、今回は全員で色々と反省が多かった戦いであった。

「別にキラー君は反省なんか無いでしょ?一撃で倒せたんだもの。」


いやいや、彩希さん!もっと早くから魔法を使ってしまえばこんな怖い気持にならなくて良かったんだから…


「今はキラーちゃんの魔法だけが頼りかもね。本当にみんなでなんとか倒す事もやっていかないと。」

いくみも随分と気にしているのかも…


「大丈夫よ、キラー。みんな今はそんな事言っているけどそんな反省とか、たいしてしてないから。」

なんでそんな事すずかは分かるの?


「当然よ。私がそう思ってるから…本当に反省しているのなら、食べる気も失せるわ…」

あっ!そんな感じね。


「まぁ、すずかの言い分はだいたい合ってるわよね。一晩寝ちゃえばリセット出来る程度の事よ。みんな怪我も無いし。」

彩希も同じ様な気持ちなのか…

確かに戦う時だけ気を引き締めていればなんとかなる気も今はするけれど、まだ僕達は本当に強い相手に本当の戦いをした事が無いだけ…

とも、考えられる。


「そんな!キラーさん達は色々強い相手にぶつかっているじゃないですか!僕と小春を助けてくれたのだって……」

なんか羽角が熱くなってしまった。確かに助ける事は出来たのだがもっと強いのを見ているからなのか、やはりオークならまだなんとかなりそうな気がしていた。


「だから、強いんですよ…アタシと羽角も仲間に入れてもらって少しづつ戦闘が理解出来てきたみたい。亡くなったメンバーには悪いけど、戦う気持ちとか全然相手が出て来た時に思ったから…」

小春は確かに大変な事になっているから尚更なのだろう。

あまり過去の事を話して辛い想いもさせたくはないな。


「……相変わらずキラー君は、そんなところが優しいのね。」

彩希にいきなり心を読まれてしまうって…


兎に角食べて、寝て、明日は朝から出発する予定になりそうだ。


寝坊さえ無ければ………




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