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期待した場所とはまるで違う所だった。学校生活みたいのを期待していたのが間違いといえば認めるしかないのだけれど……
「ここ体育館じゃん!訓練場なんか言ってるからせめてジムみたいなのでもいいんじゃないの??」
微妙な場所にまだ誰も居ない無駄に広い体育館みたいな場所。ただ学校の体育館とは違うのはバスケのゴールが無いのと、校長先生がお話しをする高い場所が無いって事。フロアがフラットな訳だ。
で、オッサンにいろいろ聞こうと思っていたらゾロゾロと50名程入ってきた。
「じゃあ、あとは他の同期になる彼等と頑張ってくれ」珍しく深く頭を下げてからオッサンは出ていった。
「これから暫くこの訓練場で頑張ってもらう事になる。私はここの総司令官である水泡蘭と言う。」
水色っぽいメタリックのオシャレな甲冑でイケメンですわ…話し方はこんな場所だから上からの横柄なイメージが強そうな中で、もの柔らかな感じに思った。
周囲を見渡せば意外と女子も多い。半分ぐらいは女子なんじゃないか?自分が措かれている立場を考えるよりも、男だけじゃないから楽しみって感情の方が高い。
このあと体力測定をしてクラス分けになるみたいだ。健康診断しかこんなのやってないから僕にはキツそうだ。そして周囲はほとんど体育会系みたいのが多い。