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「だ、だ、大丈夫!まだ出てないからっ!ギリセーフ!」
ハカセが変な汗びっしょりで遠くを見ている。
これはかなりピンチな筈。
恐らく今までのどんな相手よりも厳しい闘いなのであろう…
「あとは何処にエレベーターがあるか?だけど、方角的にはあっているわよ。」
彩希が少し笑みを魅せながらハカセを見ながら歩く。
「オマエ等!!」
いきなり十字路の右側から出てきた。
「うわぁ!またブタさん出てきた!」
桃が慌てて槍を構えようとする。
「お前達5人だけか?」
ハカセが沈んだ声でオークに聞いた。
「そうだ!団長はまだここには居ない……」
オークがその後を言う前に、
「じゃあ!消えろ!」
凡そ今迄のハカセとは思えない言動から、オークを盾で一気に吹き飛ばした!
「早く!行くよ!」
ハカセが即座に先を目指す。
「あの……オークがいきなり5豚ぶっ飛ばされたけど、描写できないんじゃない?」
朱音が薙刀を構える行動もできない程の、ハカセが一瞬でオーク達を倒してしまったのだ。
「本当のくそ力だな…」
「キラー!余計な事言ってないで早く行くぞ!」
「はいっ!リーダー!」
そう…僕達のグループのリーダーはハカセだったりする。
ただ、トイレに行きたい為に急ぐハカセでもあるが……