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「ねぇ…さっきナイフ投げたでしょ?結構血が出たけど、平気な顔してるよ…」
いくみが投げたナイフはしっかりと首筋近辺に刺さっている。
「いくみ、あれを抜けば血が吹き出るかも!」
なんか、大胆な発想で朱音が薙刀でオークの首筋に刺さっているナイフを叩き落とした。
「オワァ!」
ようやくオークからダメージを与えた気がする。
「オマエ等!うるさい奴等だ!殺すぞ!」
首領格のオークが此方を睨みつけた。
火が少し点いたり、槍でかする位は何とも無いが、いくみのナイフは結構実は効きめがあったみたいだ。
「あ、あ、あの……」
負傷しているが男は何かを言おうとしていたが、
「怪我人は大人しく女子を守ってぽっ!」
「あー!キラー!守って『ぽ』って!何気に馬鹿っぽい〜」
桃に言われるのもしょうがない。
「あっ!桃も『ぽ』が付いた。」
嫌!それは文法が合っているから大丈夫!
「キラー君ってカッコつけて指図すると噛むよねー」
彩希に言われる迄も無く、噛みまくる…
「はぁ…クールキャラでいきたいのになぁ……」
僕はガッカリである。
「ちょっと!いい加減にしなさいよっ!私とハカセしかまともに対峙してないじゃない!」
すずかに再び怒られた。
敵よりもすずかの方が怖いんじゃない?