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街に出たら慌ただしい喧騒が………
いろいろと話を聞いているとあの、日暮谷が僕達と同じ訓練場にいた別のグループに襲いかかり、女性2名を連れて逃走したらしい。
「なんかね、そんな雰囲気の人だったよね…自分はデキル!イケメン!みたいな感じだったり他の人はみんな雑魚みたいな感じで……で、女の子を2人連れ去ったってのはやはりって思わない?」
いくみがたぶんこのメンバーで一番まとめ役なのだろうけれど、感情的な怒りが出ると誰も彼女に話をかけるのに躊躇してしまうオーラを出す。
「深刻な顔してキラー君は魔女みたいな帽子をかぶってます!やっぱり同期って感じなんだから助けに行きましょ!!暇だし。」
最後の一言は要らない気もするけれど彩希の意見に賛成だ。
日暮谷は他のメンバー5名を引き連れて女性2人を誘拐、一緒にいた男性3人を後ろからハンマーで殴り付け重体らしい。
「かなりな事件だね。水泡蘭先生達もダンジョンに入って行ったみたいだけど、確かにここじゃダンジョンしか無いもんねぇ~桃も話した事がある子達だから彩希の言う通り早く助けに行きましょ。」
問題はダンジョンの何処に?って感じだが、僕達同様まだスライムにしか勝っていない奴だけれど、他に5人いるみたいだよなぁ…それがどんな奴か分からないけれどみんなで行こう!!
ダンジョンの入口は大勢の救出する為のグループが来ていた。
「お城から賞金が出るみたいだよ。助けるのが目標じゃなくて賞金目当ても沢山だ。」
いくみがちょっと不安そうな顔をしている。
「そうじゃない?犯人は倒しました。女の子はどうなるの?みたいなやつでしょ?誘拐事件にみんなで乗り込むって不安だよね……」
彩希はやはりすぐに頭の回転が早いや。
「兎に角僕達も行こう!今度は盾で顔なんか隠さないで闘うよっ!」
ハカセ、嘘じゃ無いことを願う。