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「なんか違くない?雰囲気が…」
彩希が真っ先に言ったのだが、本当に4階に着くと今迄の気配とは明らかに違う。
「暗いのよ、明かりが薄暗い…たぶんそれで雰囲気が随分と違うと思うよ!」
いくみが明るい声で話しているが確かにここは薄暗い。
「たかが4階なのにね、まだ序盤なのに…」
桃が周囲を見回しながら話していると、
「また雑魚みたいのが来たか。」
なんか怪し気な男達が前方から来た。
「通行料を払うか、死にな!」
言いながら斬りかかってきた。
ゴワン!といつもの様にハカセの盾に救われた。
「ハカセさ、気が付くと狙われるよね。」
朱音が笑いながら、ハカセを見る。
「朱音。戦闘が始まったんだから、少しは集中しなさい。ハカセが一番弱そうに見えるんでしょ?」
すずかが言いながら、斬りかかってきた男の右腕を鉈で斬りつけた。
「おい!オマエ達!なんだ?戦闘になれてやがる!」
相手の男達は焦り出した。
「当たり前じゃない。私達はブシャーや水泡蘭なんかのグループと戦っていたのよ!アンタ達じゃ格が違うわ!さっさと有り金置いて消えなさい!」
彩希が逆にカツアゲしてるし…
「ヤバい!」
言いながら彼等は暗闇に逃げた。
「彩希さ、なんかこっちが悪者みたいになっちゃったよ。」
僕が言うと、
「悪者からは金を取る!これが正義!」
彩希さん?何か間違えている気がしますが……