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「これか…」
思わずハカセが呟いてしまった。
「うわぁ…この色であの脚は嫌だわ…」
なんだよ、朱音は見たかったんじゃないのか?
そう、軽く飽きていたのを引き締めるよりも、下手をすればここで終わってしまうのでは?と、感じでしまうムカデである。
「これはちょっと……」
流石のいくみも躊躇している。
「あれ、緑色の所硬そうだよぉ。桃の槍、刺さるかな?」
意外と桃が慌てずに、言いながら槍をムカデに向かって突き刺した。
コンッ!
「あー!やっぱり硬かったー!これ、なんかヤバいんじゃないの?」
桃が突いてもまるでダメージが無かった。
「表面は無理みたいね。って、事は私の剣でも初めて無理って事が決まったわ。」
初めてって、つい最近剣を使い出したんじゃなかった?
「私のナイフも無理〜、キラーちゃん頑張って!」
いくみが僕に投げた。
何を投げた?責任をですよ…
丸投げ。
「これは、今迄の相手と部類が違うよね。えーと、困ったな。」
僕か呟いた横ですずかが、
「やっぱり裏返しにするしかないみたいね。」
すずかの提案が確かだと思うけれど、裏返しってどうやるの?