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「あっ!2階に上がる時のパンフレットみたいの、またあるよっ!」
桃が今回はみつけた。
「前のはまるで役に立たなかったわ…たぶん、これもモンスターに気をつけましょうのお話しよね…」
すずかが見ながら話していたが、
「これ、各階にあるんじゃなくて、1階の入口に置いてあったんじゃないかな?デザインが違うけれど内容一緒だった。」
いくみが溜息混じりで元の場所に戻した。
「3階って、まだエレベーターの使えるのが、5階からだから意外とあるわよ。ただ歩いているだけなのにね…」
彩希が不便そうな刀を肩に乗せながら歩いている。
……なんか昭和の番長みたいだな………
彩希に睨まれました。
「この階の事をタブレットで調べたら、みんなゴキブリ、ムカデって出てくるの。ムカデは嫌だわ…」
すずかが下調べに余念が無い。
「ムカデって毒あるのかな?絶対にここのは大きいのが出てくるんだよ…なんだろ?栄養がいいのかな?」
朱音が少し楽しそうにしているのが不思議。
「それはね、私……ムカデって話は聞いた事あるけど、見たこと無いの!ちょっと見てみたい!」
朱音が言うと、
「あっ!私も無いわ!キラー君の家じゃ出そうだったけど見なかったし。」
彩希も無いのか…
って、僕の家じゃ出そうって……何年かに1度出る程度だよっ!
「まぁ…この階段を上がれば3階だから気を抜かないでいきましょ!」
いくみが相変わらず〆てくれた。
ようやく3階、まだ先は長そうだ。