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「あのね、キラー、桃……」
何故か桃が深刻な表情で僕にを見た。
「んっ?どうした?愛の告白……」
「違う!もっと大事な!!」
桃が顔を真っ赤にしながら話を続けた。
「あのね、エビの尻尾だった…」
「えっ?何それ?エビの尻尾がどうした?」
僕は1オクターブ上がった声で返答してしまった。
「あの〜、ゴキブリの羽根…エビは殻じゃなくて、尻尾のヒラヒラの……」
桃!どうでもいいよっ!
寧ろ既に忘れてたよっ!
「だって、桃がさ、珍しく物知りみたいな顔をして言ったのに、すずかがさっき教えてくれたの…はぁ……」
本当にどうでもいい事だった…
こっちが、はぁ……だよ。
でも、桃が可愛いから許す!
「ほらっ、全ての謝罪が終わったのなら行くよ!」
いくみが声を張り上げた。