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ハカセがゴキブリと対峙している。
「ハカセー!ゴキブリに負けるな!」
何故か立ち止まったゴキブリとハカセの後ろから朱音が声援してくれている。
「ゴ…あっ、ハカセ!頑張って!」
「桃、今一度ゴキブリって言おうとしたよね…」
ハカセが可哀想だから、僕が聞いてみた。
「ち、ち、ち違うよーハカセとゴキブリを間違えただけ!」
一緒じゃんかっ!
「あのね、キラー君。」
彩希が僕の腕を引っ張る。
もしや、こんな時に愛のこくは……
「違うわよ、後ろにもゴキブリ出たわ。」
残念そうな顔をして彩希が呟いた。
「うわぁ!挟まれたのかっ!」
僕はやむを得ず鉄パイプを構えた。
「素早いから気を付けてねっ!」
いくみさん?手伝ってはくれないのね。
「私もゴキブリとか間近で見た事無いから…気持ち悪いね。大きいし…」
すずかも言っている通り、僕の前にいるのは体長1メートルはあるのでは?ってゴキブリなのだ…
「キラー君、ゴキブリを私の近くに寄らせないで…来たら貴方を殺すわ…」
彩希!僕を殺す前にゴキブリを殺してくれよっ!
一方、ハカセはと言うと、未だにはゴキブリと対峙している…
長いよ!
そんな事で、次回はゴキブリ退治……
彩希に刀の鞘で突かれた。