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「この肉は何の肉?」
ハカセがバーベキューをしながらいきなり聞いてくる。
彩希の手が止まり……
「さぁ?人じゃないんじゃない?」
彩希が言うと恐いぞ。山姥のよう…………
彩希に睨まれた。やっぱり解るらしい。
結局謎の肉を食べ尽くした。
「さぁ!後はテントで寝るだけよっ!この前みたいにキラーちゃんとハカセは外に居るって事も無くて良かったねっ!」
そんないくみも一緒に外に居た記憶があるけれど…
「問題があって……」
すずかが深刻な顔をして話し出した。
「今、バーベキューしたでしょ、全部食べ尽くしたわよね…」
「完食だったよ!美味しかったし!」
ハカセが元気に返したが、すずかが………
「明日の朝から何も食べるの無いから。」
すずかの一言に一同
『えーーーーーーー!!』
「ちょっと待って、この荷物の中に……」
彩希が見たが……
「空だ。」
彩希がため息と共にうなだれた。
「早く寝ましょ。何も無いの分かったから…」
いくみが諦め顔で支度を始めた。