表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/575

34

「キラー君にちょっと忠告。」

いきなりあんな無茶振りからの彩希が小声で僕に言ってきた。


「その、忠告ってなんか嫌な気配がするけど……」

僕は彩希の忠告に既に怯む。


「いえ、落ち着いて聞いて欲しいの。あるモノが無くなっているって事を気にしておいて。あまり大袈裟に言いたく無いけれど、あのオオチマイは曲者よ。あったモノが無くなっている、そんな不自然さを自然に振る舞っているのが、オオチマイって事で…みんな気付かないかしら?」

彩希が意味深な事を言い出した。


僕は彩希に、

「じゃあ、オオチマイのモノが無くなっているけれど、不自然じゃなくて、自然にって事なんだね?」

自分でなんとなく納得させようとして、パッ!と頭にその意味が閃いた!!



「えっ!!!!じゃあ!オオチマイって元男だったの?!」



大声で言ってしまった。嫌、美女過ぎるんだよっ!



『えぇぇぇぇぇ!!!』


敵味方関係無く大声を出して驚いてしまっている。



「違うわよ!馬鹿かっ!」

彩希とオオチマイに同時に突っ込まれた。



「もう……折角内密に話したのに、何を狂った取り間違えしてるの?」

彩希が呆れ顔である。


「キラー!この私が元男って何の話だ!」

いつもよりなんとなく男らしく聴こえてしまうオオチマイの声だった。



「もういいわ、貴方に遠回しな言い方は効かないのね。」

彩希が残念な顔をしながら話を続ける。



「さっきオオチマイが出てきて直ぐに黒天の首をはねたでしょ?頭も身体も無いのよ。つまり……」


言いながら彩希が上を見上げた。

一緒に見ると、鍾乳石に掴まって狙いを定めていた最上黒天がいたのだ。



「降りて来なさい、不意討ちは無理みたいわ。」

オオチマイが言っている周囲で


「あたし、ずっと一緒だったのに知らなかったよ~姫様が男の娘だったなんて…」

シノメノとキョウレート、サーシイドにルイア迄衝撃を隠せない様だ。



「だから!それは向こうの、キラーの勘違いだ!」

オオチマイが味方に怒っている。


これは予想外な展開になってしまったと、僕も無駄に大声で言ったばかりにみんなに迷惑をかけてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ