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其所には以前に遭遇したサーシイドと共に少女がいた。
「えっ!あの子どもがボスのオオチマイ?それともサーシイドの子ども?」
いつもより1オクターブ高くなった声で朱音が言ったが……
「うるさい!子どもじゃないもん!サーシイドの子どもでもないもん!アタシの方が年上だしっ!」
子どもが怒っている。
「フフフ、この子どもは私より年上よ。それはホント。そしてシノメノちゃんよ!」
サーシイドが微妙に小馬鹿にするような話をしてきた。
「サーシイド迄、子どもって言ったでしょ!」
シノメノって子どもがサーシイドを睨んでる。
「まぁまぁ、自己紹介はそんな処で、サーシイド久しぶりだね。元気だった?」
そうだ、ヤマガクが一緒に居たのであった。
「随分と逢ってはいないけれど、私は元気よ。ヤマガクはブシャーと一緒じゃなかったかしら?いつから素人集団みたいのと行動なんかしているのかしら?」
サーシイドはシノメノの説明をしている時より落ち着いた口調でヤマガクを見ている。
「いやいや~僕は未だに…と、云うか永久的にブシャー様の配下さっ!たまたまキラーちゃん達とここで逢ってね、ま、再会を機に君達の事を教えてあげていたんだ。僕だって、一人と味方3人じゃ勝てそうもないからね。まだ死ねないから、ハハ。」
と、言いながらヤマガクは剣を抜いた。
「キラーちゃん達、今回は僕は君達と共に闘う。仲間だと思ってくれ!呉越同舟って事で!」
ヤマガクが共闘を申し込んで来たのは良しとして、何故違う星って言われた割に呉越同舟?
「ま、その辺は彼女等が居なくなってから!」
ヤマガクが言っている所を素早くナイフが飛んできた。
「紐付いてるから気を付けて!あの子どもみたいのは……シノメノは僕は勝てる気がしないからっ!」
ヤマガクが言っているのを見るとナイフを紐で物凄い早さで操っている。
ギャー!ヤマガクが連れていた雑魚の方一人が血塗れになって倒れた。
「一気に6箇所か…とんでもない子どもね!」
同じナイフを使ういくみにしても扱い方がよく判ってはいないみたいだ。
「なんとか接近戦に!」
と、ハカセが近寄ろうとした時に、
ガッツ!と、ハカセの肩に剣が刺さった。
「ウワァ!」
ハカセが血だらけである。
「私も一緒に居るからね!」サーシイドの剣でよく、ハカセの腕が切り落とされなかった。
「ちょっと離れて攻撃した方がいいね。」
桃が槍をサーシイドに向けた。
「あら、此方にも子どもが居たのね。シノメノちゃんと仲良くしてあげて!」
笑いながらサーシイドは槍を避けながらヤマガクの前に向かった。
「サーシイド、相変わらずキレるね、流石だ!」
ヤマガクがサーシイドと剣を合わせながら闘っている。
「よし!委せろ!」
僕は火が出るつもりで鉄パイプを縦に振った!
サーシイドが物凄いスピードで避けた。
「何?その水みたいの?」
サーシイドが言ったが、そう………今回は火は出なかったのだ。
「見馴れた水だよ。ほら、僕の鎧の右側を補修してあるだろ、シャザールでの戦いで僕は遠くから彼の魔法を喰らったよ。その点サーシイド、君は凄いよしっかり避ける事が出来るのだから。」
ヤマガクがサーシイドを誉めてた。
「キラー君、ヤマガクと一緒にサーシイドを。私達はみんなで子どもと対戦するわ。」
どうやら配置が決まったみたいだ。