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聖と魔の名を持つ者~剣を手にした少女は、やがて国を守る最強の騎士となる/ラーソルバール・ミルエルシ物語~  作者: 草沢一臨
閑話休題 その二

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閑話休題 その二

 閑話休題 その二


 新年のお仕事、完璧に完了です!

 初日はラーソルバールお嬢様と楽しい日を過ご……いえいえ、お嬢様のお買い物に、お嬢様の身支度をしたりと忙しい日でした。

 何と言っても、お嬢様を美しく仕上げる事ができたので、このエレノールとても満足です。

 しかも、将来ラーソルバールお嬢様に雇って頂く確約も頂き……ましたし?

 うん、楽しみが増えました。

 私の予感ですが、お嬢様は将来凄い方になられる気がするんですよね。

 どう凄くなるかは全く想像できませんけど。


 伯爵様が大臣になられた事で、伯爵様は王都の別邸に住まれる事になりました。

 そのため、我々伯爵家にお仕えする者もこちらに住むことになりました。

 王都別邸では、メイドは私を含め四名。残りはランデラにある本邸で奥様とお坊ちゃま方のお世話。

 拠点が二つになった事で、大忙しです。

 今まで別邸は留守を預かる数名だけで済んでいたのに、料理人やら清掃人まで居て、今は大人数です。これ以上増えたら、部屋が足りません。

 更に、メイドとしての仕事も大変になりました。

 特に第一メイド……メイド長のモリシャさんは大忙し、ここ数日で痩せたんじゃないでしょうか。

 お年のせいか、ちょっと太り気味だっただけに、丁度よかったんじゃないでしょうかね。

 ふっふっふ。……笑っていたら何かメイド長に睨まれました。


 慌しい日々を送っていたのですが、昨日は大火事があったりと、何だか街の方も大変だったようです。

 ちょっと胸騒ぎもしたりしましたが、ラーソルバールお嬢様は大丈夫だったんでしょうか。

 幸いこの邸宅には被害はありませんでしたが、街の様子が心配なので、余裕のある時に見に行こうと思っています。


 さて、ゆっくりとお茶を飲む時間もここまでです。

 今日は買出しに行かないといけません。配達して貰えない物は私たちが直接運ばないといけませんし。

 はあ……、こんな事をやっていたら、私も痩せそうです。

 伯爵様や、他のメイドたちの為にも、少し楽になる良い方法を考えないといけませんね。


 次のお休みには、街の様子を見に行って、ラーソルバールお嬢様に会いにいこうかな。

 さあ、明日からもがんばりましょう。

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