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八百万  作者: マー・TY
第一章
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7.担任との話

「助かった。済まないな、日之道」


「えっと、どういたしまして」


 4時限目が終了し、これから昼休み。

 しかしアオは、化学準備室で授業で使った実験器具を、担任の司波と共に片付けていた。

 司波はアオのクラスである1年2組の担任で、30代くらいの化学の男性教師だ。

 どこか気怠げで無愛想だが、授業や生徒からの質問には真面目に対応する。


「フラスコはそこでいい。これで終わりだな」

 

「はい」


「………そうだ。日之道、悪いが少し時間、いいか?」


「え?はい。構いませんよ?」


「そうか。……それじゃあそこ、座ってくれ」


 アオは言われたとおり、科学系の教室特有の背もたれなしの椅子に座った。

 司波が麦茶が入ったコップをアオに手渡す。

 司波は立ったまま話し始めた。


「……慣れたか?高校生活には」


「……はい」


「友達はできたか?」


「はい。シロ君…じゃなくて、冬庭君と七楽さん、霜野さんと仲良くなれました」


「別に苗字に直さなくてもいいが……。……いじめられたりはしてないか?」


「いじめ………」


 アオは以前起きた女子トイレでの出来事を、一瞬思い浮かべた。

 しかし、なんとなく話しづらかったので、黙っておくことにした。


「いじめられたりは、してないです」


「そうか………。お前の親御さんがな、その件で心配していてな。お前、中学じゃいじめられてたって?」


「あ、…………はい」


 アオは俯く。


「済まない。嫌なこと訊いちまったな」


「いえ……。今となっては昔のことですから」


「そうか。……それと、何かあったら俺に言え」


「え………?」


 アオが顔を上げると、司波が少し笑っていた。

 いつも無表情な司波からは想像できないくらい、その笑みは優しかった。


「俺は教師だぞ?教師が生徒守んのは当然だろうが。まぁ、冬庭たちやお前の兄貴に相談する方が気が楽だと思うが」


「先生………」


「………まぁ、俺が言いたいのは、独りで抱え込むなってことだ。その辺もお前の母親が心配してたぞ」


「うぅ……。気をつけます」


「まぁ、俺からはこれくらいだ。済まないな。時間取って」


「いえ、ご馳走様でした。……失礼しました」


 麦茶を飲み干してコップを司波に渡し、アオは化学準備室から退室した。


「ふぅ………」


 司波はコップを水道に置き、その横の壁に寄り掛かった。


「あいつ。別にいじめられるような奴じゃないと思うんだがなぁ………」


 司波は、入学式があった日の、アオの母親からの話を思い浮かべていた。



「あ……」


「おっ!アオ!」


 アオは廊下でカイに会った。

 カイは弁当が入った袋とコーラを持っている。


「今からお昼?」


「あぁ。友達と屋上で食うんだ。アオも来るか!?」


「屋上………」 


 アオにとって屋上は、トラウマのひとつになっていた。

 この街がおかしいとはいえ、入学から数日で心霊体験をするとは思っていなかったのだ。


「ん?嫌か?」


「ううん。教室で友達が待ってるから……」


「そっか!じゃぁ明日にでもお前の友達連れて来いよ!あいつら喜ぶぜ!じゃぁな!」


「え?あ、」


 アオの応えを聞くことなく、カイはその場から走り去った。


「………まぁ、みんなとなら、大丈夫だよね」


 アオは明日の食事の場を決めた。 

キャラ紹介


村山

本名 村山むらやま 直人なおと

性別 男

年齢 26歳

誕生日 2月4日

趣味 ???

好きな食べ物 焼き肉

嫌いな食べ物 パクチー


カイ、トウ、ショウが所属する、1年1組の担任。

変質者に強い共感を持っている。

アオに興味を持っている。

国語科の教師。


司波

本名 司波 宗治 (しば そうじ)

性別 男

年齢 35歳

誕生日 8月19日

趣味 昼寝(?)

好きな食べ物 特になし

嫌いな食べ物 特になし


アオ、シロ、ニコ、コユが所属する1年2組の担任。

どこか気怠げで無愛想。

しかし、生徒のことをよく気にかけている。

化学の教師。

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