幸福昇華論
幸福をくれよ
いつからだろうか
こんなにも寂しい気持ちでいるのは
いつもと変わらない一日を送っているはずなのに
なぜか虚無感だけが
心に空いた空洞の中を風にのって通り抜けていく
温もりをくれよ
いつからだろうか
こんなにも心が冷え切っているのは
なぜか コートに包まれて
暖かい体のなか
心だけは 冷たいまま蒼くなっている
心の温度を冷え切った空気が奪って冴え渡った
いつからだろうか
こんな気持ちになったのは
心は温めても温度が
虚無感に乗って逃げていくばかりで
私の温度を含んだ空気が風に乗って空に上がり
蒼く冷たく空を染め上げた