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嗤う猫





「━━━━━姫、見ィつけた」




年の頃十六、といったどころか。


彼は嗤う。


ただ笑う。


オモチャを見つけた子供のように。


無邪気に、そして残酷に。


まるでソレは童話の中の「猫」のように。


悪戯気に口の端を吊り上げ嗤う。




そして。



手に持っていた小型ナイフを、ある女性に向かって投げ放つ。



気づけ、気付け。


ねぇ、気付いてよ。


「約束」通り迎えに来たよ。


オマエは忘れちゃってるかもだけどさ。


オレはお前を忘れてないよ。


ねえ、早く気付いて。


じゃないと。




「オレ、マジで気、狂うかもしんない」




少年は嗤う。


自らを嗤う。


たかだか一人の女の為に自分がここまでなるなんて思わなかったと。


そして、そんな自分を嫌いにならない今の自分を作ったのが目の前の視界に入っている一人の女だなんて可笑しい話だと。 


ただただ、彼は笑う。




「………………姫」




桜。



ねぇ、会いに来たよ。




「さっさと気付けよ」




恨みがましげな。


けれど、悲しげな声で彼は言葉を紡ぐのだ。


そんな彼の放ったナイフが自身の足下近くの地面に突き刺さり姫とされる女性。



桜が硬直を強いられるまで後、数秒。





ヤンデレ…………?

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