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卒業式も後半に入り、いよいよそれぞれの九十九神と契約する時がきた。自分はどの神と契約できるのだろう。


「楽しみだねー!」

「こればっかは祈るしかねぇーよなーw」

「私カッコいい神様がいいなー♪」

式の会場がざわめきだす。そして、生徒たちは会場の真ん中の結界の中に入っていく。


九十九神の選定は契約者の霊力に見合った神が選ばれる。なるべく戦闘のしやすい神がいいのだが。

ちなみにケイが契約したのはワダツミという、水の神だ。高位神であることは間違いないだろう。


結界の中に入り、目を閉じてしばらくすると頭の中に声が聞こえてくる。

「ヌシの契約する神はワシじゃ。いいかのぅ?」

僕は迷わず、

「はい。僕に力を下さい。」

と言う。


声の低さや、力強さからして高位神であることは分かっているので、僕は契約をした。どのような力なのだろう。僕は身に溢れてくる霊力を感じて目を開けた。


目を開けて驚いた。

そこには、70センチぐらいの簪を刺した幼女のような九十九神がいたからだ。

一瞬で思った。

これハズレじゃん?


「何をそんな哀れみのこもった目で見ておるッ!ワシは刀と雷の神、タケミカヅチであるぞ!タケさんと呼ぶことを許可する。」


「タケミカヅチぃ!?」


タケミカヅチといえば、日本における軍神だぞ!?


「こんなちっこいのか…」


「オヌシ今なんと?」


やべ、心の声出てた。ここはどうにかして機嫌をとらないと。


「申し訳ありません。しかし、あなたのような高位の神と契約できて光栄です。」


タケミカヅチはニンマリとして、


「ウムウム。それでよい。ではとっとと神器を授けるとするかの。これで完全に契約成立じゃ。」


「ありがとうございますっ!」


神器とは、神通力のこもった武器のことだ。九十九神と契約するとその神から一つもらうことができる。化け物に与えるダメージを増やすことができるのだ。

タケさんはなにをくれるのだろうか。そう考えていると--


「シュウっ!」


振り返らなくても分かる。


「何だよ、騒がしい」


「ひどっ、そんな言い方しなくても!」


思った通り、幼馴染みの須永チナだった。



チナは、小さい頃から何かと僕ら兄弟によってくる。

せっかく顔は可愛いのに、兄のケイに一途なので僕を含めた男子は皆がっかりしているのだ。


「シュウはどんな神様と契約したの?私はこの巫女さんみたいな神様だったよ。」


そう言うとチナは神様を呼び出し、僕に紹介してきた。


「初めまして、シュウさん。私はコヒカリノユメと申します。ユメとお呼び下さいませ。」


礼儀正しく挨拶をしてくれたユメは僕の身長の半分くらいの大きさだった。90センチぐらいかな?


「タケさん、ホントにタケミカヅチなんですよね?」


と、僕が幼女の軍神に話しかけて、気づいた。タケさんはユメを見て何かに取りつかれたように固まっている。


「どうしました?タケさん。」


その一言でタケさんは再び動き出した。


「あ、ああ。何でもないぞ。しかしまぁ、よく契約できたのぅ…」


ぶつぶつと一人言を言っているタケさんにチナが気づくと、黄色い声をあげた。


「かっかわいい!シュウの神様はこの子?」


この子いうな。神様だぞ。

タケさんが怒らないかひやひやしたが、


「いかにも。ワシがこいつについてやった神じゃ。ん?オヌシ、名をなんと言うのじゃ?」


忘れてた。そんな基本的なこと。


「申し遅れました。僕の名前は双星シュウです。こっちは須永チナです。」


「シュウ?オヌシがか?あのケイの弟か?」


「タケさん、ケイを知っているんですか?」


「もちろんじゃ。現在ワダツミに目をかけられているケイじゃろう。ワダツミの奴、ほんにうらやましいのう。」


ケイめ。神様の間でも有名とは。 うぜぇ。


「ほれ、これがお前の神器じゃ。受けとれい。こういうのは早い方がよいからの。」


そう言ってタケさんは僕の目の前で手をかざし、力を込めた。すると、どこからともなく電気が迸り、刀の形を作り上げていく。

そこには、一振りの日本刀が浮かんでいた。


「それを持っている間、お前にはワシの祝福が訪れる。オヌシの成長につれて、それを反映させてくれる筈じゃ。」


そう、僕のような契約者たちは、ゲームのステータスのようなものを得ることができる。これは、神との契約の証であり、同時に神からの祝福でもあるのだ。ステータスを見ると、自分の力がごまかしなく伝わるので、とても便利である。

実は、とりあえず自分の努力の成果を見るためにステータスを開くことにした。


双星シュウ


Lv30


精神力「メンタル」 600


称号

双星ケイの弟,腹黒優等生,兄を追う者,未覚醒者


権限Lv1


使用可能技能

直線放電「ストレートライ」Lv1

効果

腕、または神器を向けた方向に直線的な雷を放つ。天候等、科学的要因を無視して使うことができる。使用する度に熟練し、威力、範囲が増加する。


疾風雷光 「ビルドライ」Lv1

効果

下半身の筋肉に直接電磁パルスで信号を送ることにより、素早い移動が可能。熟練により、全身の強化が可能となる。ただし、強化する場所に比例して消費精神力が増加する。


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