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とあるイベントNPCの見る世界  作者: 鷹野メツ
第一章【始まりの町レクサスとポーション騒動】
16/27

王都到着!

さてさて、休憩も終わったし、さっそく出発!

……しようとしたんだけど、どうやら異邦人さんが一人、呼ばれているから一旦帰らなきゃいけないらしい。

すまなさそうな表情で消えていった。


……うん、どこから呼ばれたんだとか、どうやって消えたんだとかの疑問は無しで。

異邦人さんだから、でいいんだよ。……たぶん。






洞穴の中は薄暗かったので、唯一光魔法を持っている、異邦人のライトさんが、サン・ボールを浮かべてくれた。

魔法は基本一つしか留めておくことは出来ないので、ライトさんは今、全く攻撃ができない(攻撃したら明かりが消える)のだけど……。

急に変更したから、ランプを持ってくるのを忘れちゃったのかな。

というかそもそも、深く考えずに勝手に予定を変更するのが悪いよね。ライトさんがいなかったら、どうしてたんだろうか。

……まあ私自身、気づいてなかったから、人のことは言えないけど。

ともかく、私達は平原を進んでいた時よりはゆっくりとだけど、あまり変わらない感じで進んでいった。






……なんか、変。魔物がでてこない。

ひたすらに、薄暗い、静かな通路が続いている。

アンバーさん達も、異邦人さん達も、皆が皆、無言で警戒している。


と、ここで、異邦人さんが動いた。

気配察知の才能をもっているらしく、この先にある拓けた場所から、大量の魔物と一匹、とても強い魔物がいるらしい。

魔物が少ないのは、どうやらそこに集まっているからのようだ。

なにか理由があるのだろうか?洞穴内の様々な種類の魔物が一箇所に集まるなんて、普通じゃありえない。


とりあえず、今のメンバーでは人数が少なすぎるということで、その拓けた場所を避けて通って、王都に着き次第急いでギルドに報告、だそうだ。


近いうちになにか起こりそうな予感……。








そんなこんなで、魔物と特に戦闘することもなく、レイジ洞穴を抜けた。

正直拍子抜けだ。でもあきらかに異常だったし、喜んでもいられないかも。


さて、ここからは結構近いし、魔物もあまりいないようなので、駆け足で行くみたいだ。

私も体力には自信あるし(お父さんお墨付き)、頑張ってついていくぞ!







なんとか王都についた。目の前に大きな門がある。

王都には昔、お父さんに連れて行ってもらったくらいで、あまりよく覚えていない。

だから異邦人さん達と一緒になって、おおーって騒いだりしてた。

ら、迷惑になるって、お父さんに注意された。うう……。


門番さんに話しかけて、王都に入ろうとしたのだけど。

どうやら、異邦人さん達はまだ入れないみたいだ。

王都で異邦人さん達を受け入れる用意が、まだ出来ていないんだって。

ここまで着いてきてもらったのに、申し訳ないな……。

そんな私の思いに気づいたのか、異邦人さん達は口々に、気にしなくていいだとか言ってくれている。

気を使わせちゃったなと申し訳なく思うが、堂々巡りなので、考えないでおこう。



さて、そんな異邦人さんたちですが、ほとんどの人は元来た道を辿って、レクサスに一旦帰るみたいだ。

魔物もあの場所以外みかけなかったし、一時的とはいえ、帰り道には最適だろう。

レクサスに帰らない人は、もう異邦人さん達の世界に帰らなきゃいけない時間だから、先にここから元の世界に帰るみたい。


何人か減った分、パーティーを再編成して。皆こっちに手を振ってから、レイジ洞穴に向かって行った。フレイアさんとかは、「帰り道気をつけるんだよ!」なんて声をかけてくれたので、「そちらこそ!」と返しておく。




異邦人さん達の姿が見えなくなったところで、私達も王都に入る。

手伝ってくれた異邦人さん達のためにも、早くレクサスに帰らなくちゃ!

と、思ってたんだけど……王都って、にぎやかで、華やかで、見てるだけですごく楽しい。

レクサスでも、記念日とかは屋台を出したりお祭り騒ぎだけど、王都では日常的なようだ。



帰れるかなあ……ちょっと不安になったのでした。

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