脳筋×キモブタ=狭間の世界?
「起きたかい?」
夢を見ていました……
夢の中のあの人はいつも戦って
「はい時間無いからカットね」
「……んだよ!人が華麗に現実逃避してんのに邪魔すんなよ!」
「引きこもり乙」
はいはい
今俺は、俗に言うあの世に居る。
「そうそう、ここあの世とかじゃないから、別に君死んだ訳じゃないしね」
……訂正、俺は死んだ訳では無いらしい
「知ったか乙」
「ってぇうるせぇな!さっきからお前誰だよ!」
「……神様?」
「ハ○ヒの見過ぎだろ」
「ごもっとも過ぎて言い返せねぇ」
まあなんだ、話を聞くと
「お前があのプレイヤーだってのか?」
「その通り」
「きめえ」
「ハイきめぇ戴きましたぁ」
この見た感じ、アキバの申し子のようなキモいおっさんがあの女プレイヤーだという。
なんてこった、こんな悪質な嫌がらせ初めてだ。
まさか、俺を気絶させて変な部屋にぶち込むなんざ。
「あっ言っとくけど、ここは日本じゃない」
……さっきから気になったんだけど、こいつ俺の考えてる事判ってるよね?
エスパーか
「ついでに言えば地球でもない」
「コロニーとでも言いたいのか」
「その通り」
「マジで?」
「うっそっだぴょーん」
「SI☆NE」
「だが断る」
話が進まん
「全くだぞ~」
「本当に進まないから説明よろ」
「だがことw」
「言わせねぇよ!」
「仕方ねぇな」
一度咳払いをし話を進めるキモブタ
「ちょwww名前がまだ出てないからって酷すぎるおwww」
「いんだよそんな事は、話進めろ」
「じゃあ僕は君をヒロシマックスと……」
「俺は小○ちゃんじゃねぇよ」
こっからちょっと真面目な話。
真に考えられない話だが、こいつは本当に神様の類らしい。
なんでも、神様の祭典である自分の作った世界をお披露目するというイベントがあり。
質問に答えた俺の内容は、自分の作った世界に丁度良かった為
俺をここに呼び、自分の世界の感想を聞かせて欲しいらしい
「簡単に言えば、ゲームを売りつけて感想はどうだゴルァという事だな」
「理解が早くて助かるよ」
それにしたって、こんなのが神様の一人だとは……
「それは言いっこ無しだぜ相棒?」
「誰が相棒だゴルァ」
「因みに造った世界に行ったらクリアするまで現世に帰れねぇから、おk?」
「おk?じゃねぇよ!なんだそりゃ!」
「しっかりゲームオーバーも設定してあるから任せちくり」
「任せられるかぁ!」
「じゃあ行って来てくれるかなぁ?」
「いいt……おい」
「ごめん、今のは露骨すぎた」
「そういう問題じゃねぇよ」
本当に話進まねぇな。
「頼むよ、行ってくれなきゃ色々困るんだって」
「知らねぇよ、俺の事も少しは考えろや」
「むしろお前の事しか考えてない」
「嘘乙、いい加減にしろや。こっちだって暇じゃねんだよ」
正直暇だけど
「じゃあ行けよコラ」
「勝手に心読むなやキモブタ」
「ああもう面倒臭いな、えい」
突然指を弾くキモブタ神。
何をするつもりだ、と身構える俺の姿勢を余所に
こいつのすぐ横に現れる小型のブラックホール。
「ほい」
「おい、何故頭を掴む、やめろなんか油ギッシュだし」
「そういえばトイレ出てからまだ手洗ってなかったっけ」
「きったねぇな!」
「そんなことより手が滑ったぁぁぁ!」
掴んだ手に力を入れ、神は俺をブラックホール目掛けて投げ飛ばす。
「てめぇ!」
短く叫ぶも既に手遅れで
俺はブラックホールに吸い込まれていく
「その黒い渦は僕の造った世界へ転移するドアみたいなもんだから、あと今のおまいじゃ弱過ぎるし適当に付加能力付けとくよ、生きて帰って来いよ兄弟!」
「俺とお前明らかに歳が離れすぎだろうがあああ!」
……こうして、半ば強引に始まった俺の異世界転移物語
果たして、俺は生きて帰れるのか。
「ってか、深夜アニメどうしよう」
黒い渦に飲み込まれている移動中、俺はそんな事を考えていた