深夜×舞踏会=もう誰にも頼らない だっておwww ※別にほむほむが嫌いな訳ではありません
踊り始めて数時間
外も闇に本格的に包まれる頃になった
「いつになったら作戦が開始されるんだ、いい加減ネタが尽きたぞ」
正直、ガ○レンジャー辺りをカラオケして踊ったくらいから喉が枯れてカラオケもしてない
え?アレに踊りは無いじゃないかって?
適当に踊りましたwww
反省はしていないwww
ただ、最後はしっかりポーズを決めたので、万事おkwww
「お前のネタは知らんが、そろそろ本格的に始めてほしいもんだ」
マオもいい加減踊るのに飽きて来た頃合だ
と、喋っていると・・・
急に天井の巨大なシャンデリアの光が消え、代わりに
シャンデリアに乗っている誰かに向かって、スポットライトのような物が集中して浴びせられる
・・・アレは、あのナイスバデーに見覚えがあった
「驚いたかな諸君、私の名はナイトメア!君達に絶望を!弱き者に希望を与えし者!」
「・・・カオリさん、何してんだ?」
オペラ座の怪人みたいな仮面付けて、マジシャンみたいなマントを羽織っているけど
若い歳からは想像も出来ないナイスボディと、あの特徴的な金髪ツインロールは
間違いなく、カオリさんだった
「よし、おい音痴、作戦開始だ」
あん、そうだな
別にあれだよ?音痴の振り仮名にされて泣いてる訳じゃないよ?
これあれだよ?今朝飲んだセンチュリースープが目から出てるだけだよ?
「誰だ奴は!」
「警備の人間は何をしている!」
「賊か何かか?」
予想通り、カオリさんの出現に混乱する周りの人間
俺とマオは、その混乱に乗じて
気付かれないように、盗賊顔負けのスキルを駆使して宝石や金品を盗んでいく
「ふっふっふ、既に君達は私の手中の中なのだよ」
・・・それにしてもアレだな
ピースサインを目の真横に置いて喋って格好付けてる所を見ると
カオリさんって、もしかして厨二病なのかな?
まさかな、あの色っぽくて優しいお姉さん的立場のカオリさんがまさかそんな・・・
「我がナイトメアの手に掛かれば、貴様等の命など無いも等しいのだ!ふぅーあっはっはっは!」
前言撤回、カオリさんは完璧なイタイ人だ
あはは、ああいう人ってさ、実際に見てると本当に心が痛いな
だが、その甲斐もあって、殆どの人間から盗み終えた俺は、マオに合図すると会場から姿を消す
「・・・来たわね、二人とも」
「ユイ!どうしてここに・・・」
長い廊下を走っていると、ユイが拳銃とカッター刀を構えて立っていた
カッター刀とは、みんなの持っている付け替え可能な刀の事だ
名前が無いので、俺はそう呼んでいる
「いやね、このお兄さん達が私を通してくれないし、貴方達が来た時の事を考えるとね?」
そうユイが可愛く言うが、足元では掴まっていた兵士のお兄さん方の手を払って思いっきり踏みつけていた
鬼かお前は
「やるじゃねぇかユイ、カオリはどうするんだ?」
「大丈夫よ、貴方達が逃げたのを確認してすぐに脱出したから」
マオが会話に入ると、ユイは親指を突き出して言う
「さあ、用も無くなったし、撤退するわよ」
広い城を抜けて外へ出ると、既に倒れている門番が見受けられた
「・・・お前、何もここまでやる必要ないだろ」
数人は地面に倒れているが、他の数人は壁に叩き付けられたり鎧が吹き飛んで生身を晒していた
「だって、門番にこんなに人が居るとは思わなかったのよ」
「火薬くせぇな、お前爆弾とか使いまくったな?」
「ちょっとだけね、死なない程度に火薬を抑えたんだから命は無事よ」
普通の人間に何恐ろしい事をしてんだ、この女
呆れながら溜息を吐く俺の目の前に
白く大きな双翼を背中に生やす少女が降りてきた
「・・・また貴方達の仕業?」
「やっぱり出てきたわね、ソラ」
「知ってるのか、あの子の事!?」
あの子は、以前俺と戦った子じゃないか
ユイはソラと呼んだ少女について説明する
「ソラはね、ここに雇われる前は私達と行動していたのよ」
マジか・・・
「だったら、なんでここで兵士を・・・」
「それは私から言うわ」
俺の疑問を晴らそうとしているのは
意外にも、当の本人であるソラだった
「私の名前は柊空、貴方達と同じ送られた人間」
「ひいらぎ・・・ソラ、それが君の名前か」
「そう、そして、私が共に行動しない理由は、王国で行動する事でこの世界の仕組みを知る為」
「そうね、確かに、王国で行動すれば、この世界を廻って動く事も出来るわ」
「世界の仕組みを知れば、ここから出る事だって可能だと思った」
ソラの言動に頭を抑えながら息を吐くユイ
「ソラちゃん、それで何か知る事が出来たかしら?」
「・・・」
「黙るって事は、大した成果も無いのね」
続けて、ユイはソラに向かって喋り始める
「あたしはここから出たいとは強く思わないわ、だってそうでしょ?ここは自由なの、実力さえあればここでは何をしたって許される、現実の私は無力な存在だった。故に、ここでの生活を気に入ってるの」
「・・・それでも、元の世界に帰らなきゃ」
「交渉決裂ね、痛い目に会いたくなかったらそこを退いて、貴方可愛らしい見た目してるから、傷付けるのは女としてしたくないの」
「それは出来ない、私が戦う理由は他にもある、王国の人達との絆もそう」
そう言うと、ソラは背中の翼を羽ばたかせ、右腕を西洋槍に変えて突進する
「っ!?おらぁ!」
反応出来なかったのか、俺以外二人はソラの動きに気づかなかった
何とかランスを止めたが、この二人を巻き込むのはリスクが高い
何より、三人で戦うとなれば、折角盗って来た物の保障が出来ない
「ユイ!マオ!お前等は逃げろ!ここは俺が食い止める!」
「っ!馬鹿言ってんじゃねぇ!」
「・・・分かったわ、マオ君!」
「ユイ!ヒロシだけ置いていくのか!?」
「ここに居ては足手纏いになるわ、それに、盗んだ宝石はしっかり持ち帰らなきゃ」
それを聞いて、マオも納得したのか
ユイと共に走り出す
「逃がさない・・・っ!」
「そりゃこっちの台詞だ、こんな形で女子を抱きしめるとはな」
二人を追おうとしたソラを、俺は背後に回って抱きしめる
そして、腰に付けておいたアンカーワイヤー起動
王国の高所にアンカーを掛け、ワイヤー一気に戻す
翼を動かそうとしているが、力強く抱きしめているので
翼は動かず、ソラは動けない
しかし、おれ自身がワイヤーの反動に耐えられず、戻りきった瞬間に手を離してしまった
これ結構反動来るんだよな、使い始めてすぐの俺にはまだ使いこなせていない
だが、つい最近、高所へ移動するだけの動作には成功した
他のメンバーなら、移動した場所からすぐさま次の場所へと動けるのだが
さっきも言った通り、反動に耐えられない俺は、ワイヤーに弾かれて
飛んだ方向へ吹っ飛ぶ為、次の行動には動けない
「・・・逃がしてしまったわ、貴方は逃げないの?」
「逃げるよ、お前を少し足止めしてからな」
「・・・手加減は出来ない」
「しなくていいよ、お前にも戦う理由があるらしいからな」
さて、と・・・
相手はソラを飛んでいると来た
特撮系の装備でもいいんだが
今回はあえて、これにする
これは、永遠の時の迷路を彷徨い
最高の友の為にその身と心が砕けるまで戦った
魔法少女の力・・・
「・・・弓と・・・黒翼?」
ソラが見た物は、紫色の菱形の宝玉が埋めこまれた巨大な弓を握り
背中には、生えているというよりは、何かが噴出しているかのように見える
黒い双翼で空を翔ける、ヒロシの姿だった




