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ゲームバカ×女?プレイヤー=異常事態

場所は火山……

噴火し飛び散る火山灰。

落下してすぐの火山灰は、燃える様に赤く熱を放つ。

そして、火山が噴火している中。

噴火口付近にて、交戦している男が居た……

男と対峙するのは、男よりも遥かに大きく

全ての生物に畏怖の念を抱かせる存在。

名を飛竜アポカリプス。

口を開けると姿を現す牙は、何もかもを噛み砕き。

はためかせている双翼は、巨大な業火すらも一瞬で消す程の豪風を生む。

何より、アポカリプスの咆哮は、臆病な動物なら耳にするだけで

体が震え上がり、逃げる事すら不可能になる。


「負けるか、ここまで来て負けられるかよ!」

鎧で身を守り、両手に持つ大剣を構え奮い立つ男

自身の体は既に幾つかの傷を作り、大量の血を流している。

一瞬でも気を抜けば目眩(めまい)で飛竜にやられる……

だからこそ、男は一瞬の油断も許されない

構える男を見て、咆哮を放つ飛竜

その気迫に負けじと、唇を噛み締め耐える

「行くぞぉ!」

「がああああああああ!」


「……だぁ!また負けた!」

まただ、また負けたよ

「マジ強すぎるだろ飛竜アポカリプス。誰だよこんなの考えたの、絶対嫌がらせにしか思えねっての」

などと愚痴を垂れつつも

リベンジを果たす為、一度近くの村に戻る事にした


俺の名前は木原弘(きはら ひろし)

父親と母親が考えてくれた名前と受け継がれる姓

だが、この名前には多少悪意があると考えても可笑しくないだろ

混ざっちゃいけない物が混ざってるもん

具体的には言わないけど、俺の周りの奴等はすぐこの名前をイジる

「木原」とか「弘」なんて、よくありそうな名前なのにさ

その二つが合わさるなんて……

そんな事を思い出して、飛竜に負けた悔しさと相まって嫌な気分になる

「まあいいか、えっとポーションを全部合成してと」

リベンジの為に準備をする俺に、一人のプレイヤーが近付いてきた

因みに俺が今やっているのはオンラインゲームの『モンスターハンティング』

元はPHP(プレイハウスポータブル)のゲームであり

最近になってPCのオンラインゲームになった。

俺はモンスターハンティング、略してモンハンの大ファンで

このゲームのシリーズの最初の作品から今に至るまでのゲームを全てプレイしている

そんなモンハンオタクとも言える俺だが……

新しく追加された飛竜アポカリプスには何度やっても勝てない

と、そんな事は今はよくて

オンラインだから他のプレイヤーが人間なのは当然で

俺は誰か知らないプレイヤーから声を掛けられた

……まあ、正確にはゲーム内でのチャットなんだけど

「貴方、ちょっといいかしら?」

女のプレイヤーか?

いや、見た目と口調が女でも女と判断する訳にはいかない

時折居るんだよな。

こんな風に異性を装って、騙してくる奴が

楽しむ分にならいいんだけど、意外と悪質なことをしてくる奴も居る。

中には、自分の素性とかをでっち上げて

相手と現実に会って、事件を起こすような犯罪者だっている。

注意しないとな

「ちょっと忙しいんだけど、なんか用?」

こちらが忙しいと言えば相手は焦る

焦れば対応に困る筈だ。

「簡単な質問に答えてもらいたいの。時間は取らないわ」

時間を取らないか……

まあ、別に本当に忙しい訳でもないし

答えるだけならいっか

「いいよ、で?俺は何に答えれば良い訳?」

「貴方は今の日常に不満等の感情を抱いているかしら?」

なんだ、新手の宗教か何か?

それとも、やっぱり犯罪の手口?

どちらしろ、適当に答えて適当に切り上げよう

俺にはアポカリプスとの再決戦があるんだ

女か男か分からないオカマプレイヤーに時間をくれてやる義理はない

「あ~そうだな、現実がゲームみたいになれば良いとは思ってるよ」

適当だけど嘘じゃないしこれで良いだろう

さて、合成という名の準備に戻るかな。

「……いいでしょう、招待するわ。貴方の望む世界へ」

「はい?」

チャットに書かれたメッセージを見て

メッセージではなく、現実の声で驚く

するとだ、パソコンの画面が急に輝きだした

「おわっなんだ!」

強く眩しい光に包まれて

俺は目を瞑った


弘の居た部屋

そこに現れた弘の母

夕食の時間というのに茶の間に来ない弘を呼びに来たのだ

「弘、夕飯出来たよ……」

ドアを開け、部屋の中を確認すると

目を疑うような状況が、母の目に入ってくる

「……弘?」

目に映ったのは、机の上からぶら下がっているゲーム専用のコントローラーと

ゲームをしていて点けっぱなしのパソコンだけであった



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