中年狩人の後悔。
見慣れた街並み、いつもと変わらない空気。
生きている街、変わり続ける街。
この街に住むようになって、どれほどの時が経ったのだろう。この街は俺を住人として受け入れてくれているのだろうか。
そんなことを考えながら、ただ歩く。
気がつけば、町外れの古びた教会の前。
いつも門は開かれている。ただの中年狩人の前にも。
俺は祈ることはしない。
ただ、教会の静かな空間が好きだ。
神は存在するのか?そんなことはわからない。神がいればもっとマシな人生を歩むことが出来たのだろうか。
一人静寂の中、過去の出来事を思い出す。
最愛の息子が流行病にかかった時、俺はダンジョンにいた。ジュリアが、妻が止めるのを聞かずに。
名声のため、責任から逃れるため、俺はダンジョンに潜り続けた。
家に戻った時、息子は冷たくなっていた。
あの時、ダンジョンに潜らなければ、息子は助かったのだろうか?
今でもわからない。
「ジョニーさん、こんなところにいたんだ。」
「よくここがわかったな。」
「なんとなくここだと思ったんだ。」
「昼飯、まだだろ。」
「うん。」
ヨシュアと並んで教会を後にする。
外は快晴。屋台で買ったサンドイッチを持ち、町外れの丘に登る。
ここからは、街が見下ろせる。
「今度、狩りに連れていってくれないかな。」
「どうしたんだ。」
「命の終わりを見てみたいんだ。」
お互いに黙ったまま、静かな時が過ぎる。
翌日、町外れの大きな胡桃の木下で待ち合わせることにし、俺たちはお互いの生活に戻っていった。




