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赤龍亭と天井桟敷の人々〜第一部〜  作者: now here man
第一章 迷える子羊編

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インタールード

薄れゆく意識の中で、いくつもの光景が蘇る。


ヨシュアと名乗った少年。

あの不可思議な存在の言葉を伝えるために現れ、そして去っていった。


魔法使いカティとの出会い。

あれもまた、何気ない日常の延長にあったはずの出来事だった。


懐かしい街の風景が、やけに鮮やかに浮かび上がる。


…あの時は、まだ知らなかった。


自分が、世界の行く末を選ぶことになるとは。


この暮らしを守るのか。

それとも、世界そのものを捨てるのか。


無数にあったはずの未来を、閉じてしまった。


あの決断が正しかったのか。


俺にはわからない。

…今でも。


なぜ、どこにでもいるような中年狩人の俺に、そんな選択が託されたのか。


ヨシュアを——あの少年を、俺たちの前から永遠に消し去ることになった決断が。


きっと、この先も答えは見つからない。


俺の残りの人生は、終わることのない問いを抱えたまま進むことになるのだろう。


あの時、離してしまった少年の手の温もりを。


今も、忘れられないまま。

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