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とても珍しい晩御飯

これは私のもう一つの作品です。皆さんに楽しんでいただければ幸いです。

NASAの宇宙飛行士であるユリシーズ・アンブリッジは、ニューヨークに引っ越してきたばかりだった。彼と一緒に暮らしているのは、ザヒーラという褐色肌で巨乳で小柄なジーニーの女の子。彼女はユリシーズの“住み込みメイド”……と本人は呼ばれたくないらしい。そんなザヒーラとの微妙な関係に悩みつつ、ユリシーズは新生活をスタートさせていた。


そんなある日、隣人の夫婦からディナーの招待を受けた。その夫婦とは、ボクシング好きの父親から「モハメド・アリ」にちなんで名付けられたモハメド・スミスと、クラシカルな南部の魅力を持つ、メガネをかけた小柄ながらも頑丈そうな赤毛の魔女キャロライン・ボーレガードだった。


「まぁまぁ、可愛らしい奥様ね!」


モハメドとキャロラインがザヒーラを見るなり、彼女をユリシーズの妻だと勘違い。これにはザヒーラも大喜び。というのも、彼女はユリシーズにベタ惚れだったのだ。


一方、ユリシーズはザヒラとの関係を他人に説明するのに苦労している。それから、ユリシーズがザヒラを「住み込みメイド」と呼ぶとザヒラが怒ってしまうため、代わりにユリシーズはザヒラを「家の中で手伝ってくれる友人」と表現するからである。


ディナーの席で、ユリシーズは特別な日に開けようととっておいたフランス産のワインを持参していた。モハメドも同じくフランス産のワインを持ってきており、2人はそれぞれのワインのコルクを抜こうと苦戦していた。


「よし、僕が手伝うよ」


ザヒーラがモハメドの手助けを申し出た。


「お手伝いしましょう」


キャロラインはユリシーズの手助けを申し出た。


──ポンッ!


2つのコルクが同時に勢いよく飛び出し、それぞれユリシーズとモハメドの顔に向かって一直線!


「やばい!」


その瞬間、キャロラインが魔法でコルクを空中でピタリと止め、同時にザヒーラも魔法で別のコルクをピタリと止めたのだった。


「えっ、ザヒーラが魔法を!?」


「キャロラインが魔法を!?」


ユリシーズとモハメドはそれぞれのパートナーが魔法を使ったと思い込み、焦り始める。


しかし──


「え? 私がそれを止めたんじゃなかった」


「え? 私がそれを止めたんじゃなかった」


2人はとぼけた顔で否定した。


それで、ユリシーズとモハメドは2人の言葉を信じなかったけど

、「もうしかして、あの二人のせいですか」と疑い始めた。


真相を確かめるべく、ユリシーズは“うっかり”キャロラインにワインをぶちまけ、モハメドも“うっかり”ザヒーラにワインをぶちまけた。



ワインは2人の魔法で空中で静止。


「……さて、そろそろ白状してもらおうか」


「君は……魔女か?」


「お前は……ジーニーか?」


互いに核心を突く質問が飛び交い、真相が明らかになった。


結果、ウリセス、 ザヒラ、そしてキャロラインは大笑い。




帰宅後、キャロラインは「今、私には新しい友達がいます。そして、彼女に秘密を隠す必要はありませんわ」とモハメドに話し、ザヒーラもユリシーズに「ご主人様、素敵なお友達ができましたね」と笑顔で話していた。


──こうして、ニューヨークの片隅で、ちょっぴり奇妙な友情が芽生えたのだった。

皆さんがこの章を楽しんでいただければ幸いです。次の章もすぐにアップロードします。

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