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謎の薬

 5つ子の記憶がないと知った婚約者の祥太さんは、慌てて病室へとやってきた。

 

 

 そして、三人は病室から一度退室した。

 

 

 で、質問をいくつかされた。

 

 

 でも、その質問は五つ子とかの質問とかではなく、ありきたりな質問だった。

 

 

 忘れた記憶を急いで取り戻すと、脳が困惑して、パニックになる人もいるそうだ。

 

 

 だから、極力忘れたことを掘り返すよりも、思い出すまでそれには、触れないのがベストらしい。

 

 脳の検査は、異常なしなので時間が解決すると、医者の祥太さんが言った。

 

 

 ところで、真実乃さんと祥太さんは…どういう繋がりなのだろう?

 

 

 聞くに聞けない…。

 

 

 それと…わたしって、四人のだれと一番仲が良かったのだろうか…。

 

 携帯がないと不便だ。

 

 

 手がかりがまるでない。

 

 

 そうだ!手帳はどうだろう?

 

 …

 

 医師の検査が終わり、みんながわたしの気疲れを気遣ってくれて、少し話したら早々と帰っていった。

 

 

 

 わたしは、すかさず病室のロッカーからバッグを取り出した。

 

 

 …

 

 手帳…がない。

 

 

 バッグには、色々詰め込んで入っていたけど、手帳がありませんでした。

 

 

 たしかに…わたし手帳とか持ち歩くようなキチントさんじゃなかったわ。

 

 

 次の日、美耶さんと芽依咲さんと萌さんがまた、お見舞いに来てくれた。

 

 わたしは、退院したら携帯を新たに購入しようと思っている。

 

 

 で…

 

 気になることがあったから、三人にとある質問をした。

 

 

 三人は、わたしの婚約者の連絡先知ってる?と。

 

 

 すると、三人は顔を見合わせてから美耶さんが、

「えっとー…知らないようなぁ…ねー?」

 

 と、気まずそうにこたえてきた。

 

 

 …

 

 

 なんか、違和感半端ないなー…。

 

 何かを隠している気がする…

 

 

 疑問だらけのなか、わたしは…次の日退院となった。

 

 

 記憶は曖昧で、飛び飛びだけど帰る家はキチンとおぼえている。

 

 

 アパートに帰り、とりあえず部屋を一通りみて、なにか婚約者のことと、五つ子のことを思い出すヒントは、ないのだろうかと探したが、やっぱり特に何も見当たらなかった。

 

 

 

 三人の話だと真実乃さんが長女らしい。

 

 そして次女が美耶さん、そしてわたし。

 

 次に芽依咲さん、萌さんらしい。

 

 

 …

 

 

 真実乃さん…美耶さん…芽依咲さん…萌さん…

 いったいわたしとどんな関係を築いてきたのか…

 

 

 …

 

 

 え…

 

 

 おかしい…

 

 

 わたしは、とあることに気づいてしまったの。

 

 

 みんな名前が、マ行だって。

 

 

 でも、わたしの名前…

 

 

 わたしは、本来ならムからはじまるはずじゃない?

 

 

 なんでわたしだけ…マ行じゃないの?

 

 

 おかしくない?

 

 

 わたしの名前は、桜子。

 

 

 …

 

 

 どうして…

 

 

 

 …

 

 

 

 わたしって…ほんとに五つ子なの?

 

 

 おかしくない?

 

 

 だれになにをどう聞いたらナゾは、解けるのかしら…。

 

 

 だれが敵で味方なの?

 

 

 それともみんな敵?それとも…みかた⁇

 

 

 よくわからなかったけど、とりあえず携帯を購入して、婚約者と名乗る祥太さんの電話番号を追加した。

 

 そして結婚式の打ち合わせへと、二人で向かったの。

 

 

 ほんとうに結婚…するのよね?

 

 この目できちんと確認もしたかった。

 

 そしたら、ウエディングプランナーさんがにこやかに対応してくれた。

 

 

 どうやら、普通にわたしたちは結婚の話を進めているっぽい。

 

 

 …

 

 

 帰り道、祥太さんに真実乃さんがわたしの連絡先知りたがっていたって言われたから、連絡先を祥太さんに送ってもらったの。

 

 

 そしたら、しばらくして真実乃さんが他の三人もグループ追加してくれたの。

 

 

 これで、何か手がかりが見つかればいいなと思ってね。

 

 

 その日の夜、早速五つ子のうちの一人から連絡がきたの。

 

 

 それは、真実乃さんからの連絡だった。

 

 

 グループ連絡もあるけど、単独で送られてきたメッセージ。

 

 

 そこには、わたしの体調を心配する文面があって…それと…

 

 もしも祥太といて具合が悪くなったら、必ず薬を飲むようにってかいてあったの。

 

 

 …

 

 

 わたしは、慌てて救急箱とバッグを漁ってみたの。

 

 

 そしたら、バッグの小さなかわいいポーチから飲み薬が出てきたの。

 

 

 …

 

 この薬は、いったい…

 

 

 …

 

 続く。

 

 

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