”死”から始まる異世界転生物語
”www”いつものように"僕"はインターネット掲示板に文章を打った。
"僕"は、友達も何もいない正真正銘の陰キャだ。
しかし、インターネットは最高だ。
陰キャ陽キャ関係なく、分け隔てなく接してくれる、時には困ったことを言い合い
面白かったこと悲しかったことを言い合う、それがインターネットなのだ。
そんなある日、インターネット掲示板を見ていたところ、こんなスレを見つけた。
”異世界に行く方法見つけたぞwww”
半信半疑でそのスレを開いてみると、
名無しの13『おいw、おまいら、異世界行く方法見つけたぞww』
なんだそれ、釣りなのか?
名無しの16(僕)『釣りか???』
名無しの110『釣り乙www』
みんなそう思っている、、やっぱり釣りだったのか、、
名無しの13『いやちげぇよ、釣りじゃねぇ。本当にみっけたんだ』
だぁ?嘘に決まってるだろ、、?
名無しの17『じゃあ教えてみろよwww』
ほんとそうだ。
名無しの18『異世界に転生できる方法があると聞いて、』
名無しの19『俺も知りたいぞwww』
名無しの20『なんなら、もう行ってるぜ!俺はな!!』
もう言っているとか言ってるあほも言るが、見続けよう。
名無しの13『おまいら簡単だよ、俺みたいなデブでもできるぜwww』
名無しの29『そんなのどうでもいいよデブww、はよ教えろやwww』
そうだ、友達もいないんだ、こんな世界には早くおさらばしたいんだ。
「早くしてほしい」そんな感情をもとに書き込みが続くインターネット掲示板をみつづけた。
名無しの13『わかーぁったってごみぃ、その方法はな、自殺することだww』
正直、”嘘だろ”とは思ったが、今の世界から別の世界へ行くことが出来るのなら知りたいものだ。
そもそも、ぼくは現実世界には生きる価値という価値も存在しない。
20代になっても、自立せず母親の家でずっとインターネット掲示板をいじっているのだ。
僕の生きる価値なんて存在しない。
そう考えているとンターネット掲示板に新たな書き込みがされた。
名無しの13『つっても、ただの自殺じゃねぇ、首をくくって死ぬことだwww』
名無しの28『なんで首をくくって死なないといけないんだ?w』
名無しの76『それなwwなんでわざわざ首くくって死ぬ以外出来ないんだ?w』
その前に、それで出来るかも怪しいくないのか。
名無しの29『いや、俺はやってみるねw>>13を信じてみるよw』
いや、バカなのか?こんな釣りかもしれないものを信じてみるなんて。
しかし僕は、さっきも言ったようにリアルなんて存在しない、いわゆるくそニートなのだ。
こんな生活から抜け出せるのなら、やってみる価値はあるかもしれない。
名無しの16『<<26俺も<<13をを信じてみるねw』
本当は死んでしまうかもしれない。
そんなことが、頭をよぎりながらも僕は<<13を信じた。
よくなかったかも知れないしかしその時の僕はそんなことを考える暇もなかったのだ。
急ぎながらも、120キロ以上もある体を動かして縄を取りに行った。
名無しの16『本当に行けるんだよな?w』
"僕"は遺言のようにインターネット掲示板に書き残し、縄を結び首を掛けた。
苦しい....
目の前が....揺れる.....
あぁ...僕は死ぬのか.....
そう思いながら自分の見にくくブクブク太った手を見た。
あぁ....僕...今まで..何したたんだろう..
そんなことを考えながら目の前が真っ暗になった。