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海と魔法の街

暖かい 朝だった


いや、朝と呼ぶには少しばかり日が高いかもしれない

見慣れない部屋の 開かれた窓

活気溢れるカラフルな街並み

その向こうには 空と溶け合う鮮やかな海が見える

真っ白いカーテンが揺れて 新しい風が吹く



「頭が…痛い…」

驚くほど掠れた声が出る

後悔先に立たず。きっと今の私のような

昔のダメな大人が作った言葉なのだろう


私はこの痛みの正体をよく知っている

忘年会の後に三次会まで出るとか…

失恋して忘れたいと願った夜の翌朝とか…

つまりは ほら みんなもあるでしょう?

「…。…飲みすぎた。」


ぐわんぐわんと回る頭を無理やり起こして

部屋を見渡してみる

どうやら私は部屋の主のベッドを占領していたらしい

知らない部屋のソファで、よく知った顔をみつける


また、あなたなのね‥‥。

スゥー スゥー と寝息をたてる男に近づく

見慣れた寝顔だ

綺麗で儚げで大好きな寝顔

彼は私の大好きな男、『明義 光輝(あきよし みつき)


の、生まれ変わり

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