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こちらメイド探偵会です!  作者: 二見
海辺の殺人
80/123

四人の関係

 海の家についた式たちは、早速隼人たちを探し始めた。


「おーい、こっちだ!」


 その式たちに対し、手を上げて場所を示す隼人。


「あ、いましたね」


 隼人と佐倉を見つけ、席についた。


「あれ、男性二人は?」

「それが……」


 榊が事情を説明する。


「そうか……。酷くならないといいんだが」

「大丈夫ですよ。まだ若い上に体も丈夫ですし」

「そういえば、留美さんたちってどういった関係なんですか?」


 ここまで疑問に思っていたことを春崎が尋ねる。


「私たちは一緒の大学に通っているのよ。皆講義で一緒になって、そこで意気投合したの」

「そのうち美紀とタカくんは先月付き合い始めてね。私と俊哉くんは残されちゃったわ」


 はあ、とため息をつく留美。


「そんなこと言って、留美って結構モテるのよ。通称女王蜂って呼ばれてるの」

「すごいあだ名ですね……」

「自分に寄ってくる男なんて興味ないわ。私は自分の力で手に入れるの。これまでに付き合ってきた男も皆そうだった」


 自信ありげに自分の恋愛経験を語る留美。


「ほえー、留美さんすごいんですね」

「でも、そんな留美でも捕えられていない男がいるの。それが……」

「俊哉さんというわけですね」


 榊の言葉に、美紀が頷く。


「そうなのよ。俊哉ったらまだ私に未練があるらしくて。私としては新しい恋愛をしてほしいと思っているんだけど……」

「確か、美紀さんと俊哉さんは幼馴染でしたよね」

「ええ。小学校からずっと一緒の学校に通ってたの。俊哉が私を好きなのは薄々感じてたけど、一人の男性としてじゃなく兄弟みたいな感じに思っているから、気持ちに応えることはできないのよね」


 俊哉には気の毒だが、どうやら美紀にとって俊哉は恋愛対象にはならないようだ。


「タカさんと俊哉さんはどういう関係なんですか?」


 留美たちの関係が気になるのか、春崎が積極的に質問する。


「えっと、あの二人は大学からの友人関係って感じかな。性格は正反対に見えるけど、何か一緒にいて楽しめるらしいのよ。俊哉っておとなしい性格だからあんまり友達も多くないんだけど、タカはその俊哉とも仲良くしてくれるし、俊哉の良さをわかってくれているんだって嬉しく思ったこともあったかな」


 そう語る美紀の表情はどこか嬉しそうだ。


「タカくんは兄弟が何人もいて、特に下の兄弟が四人もいるのよ。だから世話好きで、俊哉くんが困っているときにもいつも手助けしているの。もちろん俊哉くんや彼女の美紀だけじゃなくて、皆に優しいけどね」

「へえー、そうなんですか」


 四人の関係性についてはある程度理解できた。

 そこまで話し込んだところで、件の俊哉たちも海の家に到着したようだ。


「ごめん、待たせたな」

「俊哉くん、どうだった?」

「軽度の捻挫だから、しばらく安静にしていれば治るって。心配かけてごめんね」


 申し訳なさそうに謝る俊哉。


「そんな、悪いのは私なのに」

「いいって。それよりもお腹空いたし、何か食べようよ」


 全員そろったところで、料理の注文を取り始めた。

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