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こちらメイド探偵会です!  作者: 二見
佐倉先生と宝探し
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居酒屋での会話

「おーい、こっちよ!」


 佐倉司はとある居酒屋に来ていた。

 彼女の友人である、北條舞香の愚痴を聞くためだ。


「まったく、いつも突然呼び出すんだから……」


 既に何度もあることとはいえ、いきなり呼び出されると予定が狂うこともある。

 しかし、その彼女の性格をわかっているからこそ、彼女は今まで付き合いを続けていられたのだろう。


(まったく、大したものね……)


 そう心の中で思いながら、席についた。


「生中一つ、お願いします」


 店員を呼び出し、注文をする。


「それで、今日はどんな愚痴を聞かされるの?」

「今日は愚痴じゃないのよ。ちょっとこれを見てほしいんだけど」


 北條から一枚の紙を渡される。

 かなりボロボロで、年季が入っていることがわかる。


「何これ。かなり古いものじゃない」

「それに書かれている文章を読んでみてよ」

「どれどれ……」


 その紙には、こう書かれていた。


『林檎の木がある林には

 白馬が通る道筋と

 陶犬瓦鶏の犬がいる

 瑠璃水晶のようにまた

 宝の行方を示したまえ』


「何これ、暗号?」

「そうなのよ。私の曽祖父が残したもので、今から百年くらい前に書かれたものらしくて。その暗号を解くと曽祖父が遺した宝が手に入るって父が言うのよ」

「へえー、宝ね」

「でも祖父も父も暗号が解けないみたいで、かくいう私もね。頭を使うのはあんまり得意じゃないから」

「あんた、一応警官でしょ。頭使うこともあるんじゃないの?」

「大丈夫よ、私交通課だし」


 何が大丈夫なのだろうか。


「それで今回呼んだのは、この暗号を司に解いてもらいたいのよ」

「……何で私が?」


 佐倉は一瞬焦ったような表情を浮かべる。


「だってあんた、明戸高校の教員として働いているんでしょ。あの高校頭のいい生徒ばかりだから、そんなところで教員として授業を教えているあんたなら、こんな暗号くらいちょちょいのちょいじゃない」

「……パス。私こういうの得意じゃないし」

「えー。あんた以外に頼める人いないんだけど」

「そうは言ってもねえ……」


 どちらも困り果てている。


「そうだ、確かあんたの高校に探偵会あったでしょ。最近も大きな事件を解決したっていうし、その探偵会に暗号の解読を頼めないかな?」

「あー、あの探偵会ね。どうかしら、彼らがこういうのに興味を持っていない可能性もあるし」

「せめて頼んでみてよ」

「まあ、考えてみるわ」

「ありがとうっ!」


 佐倉の席まで近づき、抱き着く北條。


「ちょっと、三十歳にもなった大人がこんなところでやめなさい!」

「えー、けち」

「はあ……。そんなことよりそろそろ飲みたいんだけど」


 ちょうど良いタイミングで佐倉が頼んだビールが来る。


「そうね、飲みましょう。乾杯!」


 二人はグラスを交わしあった。

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