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こちらメイド探偵会です!  作者: 二見
ブラッディ・サスペンス
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協力

「朝霞くんが事件に協力してくださるのを拒むわけではありません。しかしそれには条件をつけたいのです」

「条件?」

「ええ。朝霞くん、私たちの探偵会に入ってください。それが条件です」


 突然の榊の発言に、式は驚く。


「龍吾を探偵会に?」

「はい。そもそも私たちがこうして警察の調査資料を見ることができるのは、式くんがこれまでに様々な事件を解決して、その結果警察の信頼を得たからです。言うなれば私たちは特別に許可されているわけで、通常なら高校生に調査資料を見せることなどできません。朝霞くんは確かにこの事件に関わっているようですが、だからといって警察が調べた資料を簡単に見せるわけにはいかないのです」


 榊の言っている理論は、理解も納得もできるものだった。


「確かに、そうだよね」

「ええ。だから特に警察の信頼を受けているわけでもなく、探偵でもない朝霞くんに調査資料を見せるには、私たちの探偵会に入ってもらうしかないのです。これなら、探偵会の一員として調査に協力することができるのです」

「だってさ。どうする、龍吾。俺は探偵会に入る分には異存はないよ」

「……わかったよ、お前たちの探偵会に入ってやる」

「それはよかったです」


 問題も解決したところで、早速龍吾が切り出す。


「じゃあ信頼の証として、まずは俺から情報を提供するぞ。俺と式は先ほどとある廃墟に行っていた。赤城哲也の暴力団の奴らを締め上げて赤城智也の居場所を突き止めたら、その場所を紹介されたからだ。住所はここに示してある」


 龍吾は懐からメモ用紙を取り出し、隼人に渡した。


「この住所は……!」

「見覚えあるんですか?」

「ああ。これは先ほどの通話の後、赤城智也が自分がいる場所としてメールで送ってきた住所と一致するんだ」

「もう警察は向かわせたのか?」

「今向かっている途中だ」

「そうか。じゃあ話を続けるぞ」


 龍吾は携帯電話を取り出し、ある画像を表示する。


「俺たちはその廃墟の五階でこのような死体を見つけた。四肢が切断されていて、顔は表情がわからないように潰されている」

「これは……!」

「何ともむごい死体ですね。よほどの恨みがなければこのような殺し方はしないでしょう」


 死体の写真を見た榊と隼人が顔をしかめる。


「もしかして、この死体は先ほど電話してきた赤城智也なのでは……?」

「……」


 龍吾はその問いには答えず、話を進める。


「死体を見つけた俺たちは調査をしようと思ったが、部屋中に爆弾を仕掛けられていることに気付いた。爆発まで五分を切っていて、現場保存もできなかったので、こうして写真をいくつか撮って脱出してきたってわけだ」

「死体の写真は龍吾が撮って、現場の周りの写真は俺が撮りました。それがこれです」


 式も画像データを提供する。


「隼人さん、この写真を現像して調査に役立ててください」

「わかった。すぐに現像してくるから、携帯を借りてもいいかい?」

「もちろん」

「ありがとう」


 隼人は刑事の一人に指示を出し、写真を現像しに行かせた、


「もう一つ、調べてほしいことがある」


 龍吾は懐から長方形の箱を取り出した。


「こいつも調べてくれ」

「これは?」

「先ほど言った、部屋に仕掛けられていた爆弾だ。全てを解除することは出来なかったが、一つだけなら解除できたので持ってきた。もしかしたら製造者の指紋とか犯人につながる証拠が残っているかもしれねえ。少なくとも製造場所を突き止めることはできるはずだ」

「わかった。こちらも調べてみよう」

「というか龍吾、いつの間にそんなことしてたんだ……」

「事件に役立ちそうなものには目をつけておいただけだ」


 当然のことであるかのように言う。

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