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冒険家の子孫の成り上がり  作者: マッハ! ニュージェネレーション
ステージ2(バーレン皇国編):水の皇国
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18.皇都ネルディア到着

 バーレン皇国の首都であるネルディアの駅に辿り着いた4人は、今まで自分達が請け負った依頼の内容を確認するのと腹ごしらえの為、何処かに宿が無いか探す事から行動を始める。

「また二手に分かれるか?」

「いや、またトラブルに巻き込まれたら厄介だし……それに皇都だけあってかなり広いから、4人で固まってはぐれない様にしよう」

 リュディガーの提案で団体行動を心掛ける事にした一行だが、バルドとトリスはその行動内容を決めてから進むべきだと言う。

「団体行動するのは良いけど、このネルディアでやる事を決めないとな」

「そうね。私は宿を取ったらとりあえず依頼の前に図書館に行こうと思っているんだけど、みんなは依頼を先にこなす?」

「あ、そうか。依頼がまだあったな……」


 あのシュヴィリスとか言う謎の男の話が盛り上がった事で、すっかりその話を忘れていたリュディガーは気まずそうにボリボリと後ろ頭を掻いた。

「でも、図書館なら依頼の後でも行けるんじゃない?」

「それもそうか。だったらやっぱり二手に分かれてそれぞれ依頼を済ませてしまった方が良いと思う」

 フェリシテの一言で考えを変えたリュディガーを先頭に、4人は一先ず宿にチェックインして寝床を確保。

 日没までにはまだまだ時間があるので、それぞれの依頼をこなすべくハイセルタール兄妹とバルドとフェリシテでまた分かれようと思ったのだが、今回はメンバーがそれぞれ違う事に気が付いた。

「あれ、良く見たら俺の依頼とトリスちゃんの依頼って、ここに書いてある事を見ると行き先が同じ方向じゃねえかな?」

「あ、本当だ……。だったらお兄ちゃんはフェリシテさんと一緒に行動した方が良さそうね」

「分かった」

 チェックインした後、それぞれのメンバーを入れ替えて行動を始める4人だが、今度はリュディガーとフェリシテの方に修羅場が襲い掛かって来る事になった。


「はあっ、はあっ、くそっ!!」

 リュディガーは皇都ネルディアのストリートを縦横無尽に駆け巡りながら、前を走って行く集団を追い掛けていた。

 その集団の先頭には、絶対に見失ってはならない存在が居るのだ。

 何故こんな事になったのかと言えば、話はバルドとトリスと別れて歩き出した時まで遡る。

 ネルディアの街中に繰り出した2人は、観光も兼ねてそれぞれの依頼をこなす為に歩いていた。

 2人が請け負っている依頼はそれぞれ、特定の人物への届け物と手合わせの相手らしい。


 2つ目の依頼の内容がかなり気になるが、それを見つけて来たのはフェリシテである。

 ネルディアの貴族が一緒に手合わせをしてくれる相手を探しているらしく、腕を鈍らせない為にも丁度良さそうだと考えて引き受けたのだが、届け物の依頼を終えてその貴族の元に向かっていたリュディガーが突然足を止めた。

「……」

「どうしたの?」

 隣を歩いていたフェリシテが、リュディガーの足が突然止まってしまった事に気が付いて声を掛ける。

 しかし、声を掛けられてもリュディガーは注意深く辺りを見渡して、彼女の問い掛けにすぐに反応しようとはしなかった。


 そして見渡すのを止めたリュディガーは、不穏な報告をフェリシテに向けて口に出す。

「……鋭い視線を感じた」

「え?」

 このメインストリートを歩いている人間達はかなりの数なのだが、その中から明らかに殺気を含んだ視線が自分達に向けられているのをリュディガーは感じ取ったのだと言う。

「殺気を含んでいたの?」

「確信は出来ないが、かなりの強い視線で俺達を見ていたのは間違い無いと思う。あの辺りから感じた」

 青い手袋に包まれた指でその視線を感じた方向を指差すリュディガーだが、実際にその方向に向かって確認しても、誰も自分達を見ている人間の姿は確認出来なかった。


 その2人がこっちに気付いたと確信して、見張っていた所から少し離れた場所に移動していた、殺気を含んだ視線の主はもう1度注意深くその2人を観察する。

(あれが12部隊から連絡のあった、イディリークで邪魔をされたと言う冒険者達に間違い無いみたいですね……)

 その視線を送っている、オレンジ色の髪に赤い瞳のヤサ男は水色に白いラインが入っているロングコートを着込んでいる。

 全部の部隊にその冒険者の通達が入っており、見掛けたら生け捕りにして連れて来いと自分達の主から命令を受けている以上、こんな所で会えるとは思っていなかった彼は自分の運の良さに感謝していた。

(まさかこんな場所で出会えるとは、私もどうやら運が向いて来たらしい)


 だが、この人混みの中では迂闊に捕まえるにしてもその人混みに邪魔されてなかなか捕まえられないだろう。

 そう考えた水色のコートの男は、自分の得意とする魔術の中からまずは通話魔術を選択して、このネルディア中で行動させている部下達に連絡をする。

「例の冒険者達を発見しました。私の見える位置からは2人しか居ませんが、仲間もこのネルディアに居る可能性が高いです。10人程こちらに回して下さい。残りのメンバーは残りの2人を探して下さい」

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