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冒険家の子孫の成り上がり  作者: マッハ! ニュージェネレーション
ステージ2(バーレン皇国編):水の皇国
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7.居合わせた冒険者達

「ったくよぉ、何でバーレンに来て早々こんな事に巻き込まれてるんだよ?」

「私に聞かれても困るわよ……」

 バルドとフェリシテは落胆の表情を浮かべ、そんな2人の元に情報収集を終えたハイセルタール兄妹が戻って来た。

「おう、どうだった?」

「それが結構大変な事になっているみたいなのよ。さっきの爆発もそうだったんだけど、向こうにある賭博場で結構大きな揉め事があったらしくて、死者が数人出たらしいわ」

「そんなにか?」

 死者が出る程の揉め事は確かに普通じゃなさそうだとバルドは考えるが、リュディガーがそれ以上に気になる話を持って来た。

「その揉め事に関してなんだが、騎士団の人間が関与しているらしいんだ」

「また騎士団かよ?」


 イディリークに続いてまた騎士団絡みの話かよ、とウンザリした表情になるバルドの横で、フェリシテがこの国の騎士団について知っている事を口に出す。

「確かバーレンの皇国騎士団って、イディリークの騎士団とは結構違う部隊編成なのよね。剣士部隊、魔法剣士部隊、槍部隊に斧部隊って感じでそれぞれが使う武器ごとに部隊が分かれているのよね」

 その隣で話を聞いていたバルドも頷く。

「ああ。それから槍部隊の隊長は近衛騎士団の役割も担っているって話だから、かなりプライドの高い人らしいぞ」

 だが、今はその騎士団が何故その揉め事に関わっているのかが本題だ。

「それはそれとして、騎士団がどう言う形で関わっているの?」


 フェリシテがリュディガーに質問してみると、更に波乱を予感させる答えが返って来た。

「野次馬の話によれば、その騎士団の団員が賭博場の連中と揉め事を起こしたらしくてな。何がどうしてそうなったのかまでは分からないが、何かのトラブルになったのは間違い無いと思う」

「それで揉め事になって……で、その結果はどうなったの?」

 次のフェリシテの質問にリュディガーは首を傾げる。

「どうなったと言われてもな……確か、殺されたのは賭博場の人間だって話だから、それをやったのは騎士団の人間だとは思うが」

 そこで話を聞いていたトリスが口を挟む。

「そう言えば、駅の方で騎士団員が列車に乗り込む所を見たって人が居なかったかしら?」

「ああ、そう言われてみれば……」

 どうやら揉め事勝利した騎士団員達は、このヘルヴァナールの至る場所を通っている列車に乗って何処かに行ってしまったらしい。


 そこまでハイセルタール兄妹が話した所で、今度は今の4人が話している裏路地から少し離れた場所で起こった爆発事件について、バルドとフェリシテから報告があると言う。

「そっちの事情は分かった。だけど俺達もヤベーもんを見ちまったんだよ」

「何、それ……?」

 何がどんな感じでヤベーのかを説明して欲しいと言う目つきのトリスに、バルドが確かにヤベー話を打ち明ける。

「居たんだよ。あの国境で聞いた、そのコートの奴等らしき男が!!」

「え!?」

「本当か!?」


 トリスは明らかに驚きの表情を見せ、普段から寡黙で感情を表に出さないリュディガーもその報告には表情が見るからに変わった。

「それは何時、何処で見たんだ?」

 リュディガーはバルドに説明を求めるが、それは彼よりも状況を覚えているフェリシテが話してくれる様だ。

「ええと、私達が見たのはピンクのコートの水色の髪の毛、そして眼鏡をかけていた若い男の人だったわね。腰には左右にそれぞれ1本ずつタルワールをぶら下げていたから、あの長さの剣だと恐らく二刀流ね」


「ピンクのコート……模様は入っていたか?」

「ええ。チラッとしか見えなかったんだけど、白いラインでそれなりに複雑な模様が入っていたと思うわ」

 そして、その男を何時見掛けたかについてはバルドの方が良く覚えていた。

「そいつは爆発事件のあった場所のすぐ近くに居て、遠巻きに様子を窺っている感じだった。俺達がこの町で二手に分かれて色々と情報収集をし始めて、それから爆発があっただろ。それで俺達2人が急いで駆けつけた時、そのコートの奴が路地裏から爆発のあった場所を訝しげに見ていたのが見えたんだ。最初は野次馬かと思ったんだが、妙に落ち着いた様子だったから気になっちまってよ」

「確かにそれは気になるわね」


 トリスが頷くのを見た2人は、その後に路地裏に姿を消したそのピンクのコートに眼鏡の男を追い掛けたものの、結局路地裏で見失ってと言う所まで報告してくれた。

「ピンクのコートの集団は、確かこの国の北西方面で目撃情報があった筈だから、西の国境に近いこの町なら姿を見掛けても確かに不思議では無いが……」

 気になるのは、そのピンクのコートの男がこの町で何をしようとしていたのかと言う事だ。

「もしその男が、俺達があの山脈の登山道で出会った黒いコートの集団の仲間だとしたら、鉢合わせした場合はかなりまずい事になりそうだな」

「ええ。それに北西方面で目撃情報があるって話だったけど、それならピンクのコートの集団がこっちに南下して来ているか、それともこの町で何かをしようとして男が偵察に来ているか……どっちにしても、さっさとこの町を出た方が良さそうね」

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