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冒険家の子孫の成り上がり  作者: マッハ! ニュージェネレーション
ステージ1(イディリーク帝国編):20歳の若者、冒険者になる
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32.忠告とミッションコンプリート

https://ncode.syosetu.com/n7580fb/1/

ファイト・エボリューション3の登場人物紹介にドリス・ヒルトン、ティーナ・ヒルトンのヒルトン姉妹を追加。

 しかしそこでリュディガーがある事に気がつく。

「そう言えば工作部隊として活動していたあんたが、今のその格好ってのも少し疑問なんだがな。だってあんたは一緒にさっきの部隊長と行動していた訳だろう? それだったら王宮騎士団の制服なり鎧なりを身につけていなければいけない筈なのに、今のあんたの格好はどう見てもその辺りに居そうな冒険者だとか、傭兵みたいな格好をしているじゃないか。さっきの話と矛盾する点が出て来ると思うんだけどな」

 だがリュディガーの指摘に対して、フェリシテは表情を変えないまましれっと答える。

「確かにそう思われても不思議では無いかも知れないわね。でも私は部隊長にこう提案したの。私が冒険者を装って色々と探りを入れる事も出来ると思うから、1人位はこうして王宮騎士団の格好をしていなくても良いんじゃないかしら……ってね。だからこうして貴方達と一緒に行動していても何も不自然じゃないし、私だけがこんな格好をしている理由にもなるでしょ?」


 何だか強引な理由だとは思うが、一応彼女の言い分も筋が通っていると言えば通っているし、実際にそうしたやり取りが本当にあったのかも知れない以上、彼女をむやみに疑う事も出来ない2人。

「分かった。とりあえずあんたの言い分は信じる事にしよう。だがあんたはさっきこう言ったな。冒険者を装って色々と探りを入れる事も出来ると思うと。それは王宮騎士団員として活動していた以上、その兵士部隊の隊員達や陛下の味方の王宮騎士団員だけじゃなく、俺達に対しても通用する話ではある。だからここで今きちんと言っておく。もしあんたが俺達を罠にはめようとしているのであれば、その時は俺達も容赦はしない。俺は今ここで忠告したからな。忘れるなよ」


 そう忠告したリュディガーは、最後の肉を口に運びつつこれから先の旅路に対して不安な気持ちで一杯だった。

 それでも、バーレン皇国までの道のりで結果的にダリストヴェル山脈を通らなければならないと言う事で、しばらくはこのフェリシテと一緒に行動しなければならないとの現実が見えている以上、腹をくくるしか無かった。


 その翌日もまた、3人はバーレン皇国へと向けて足を進ませる。

 食事の時にフェリシテに教えて貰った、自分達のターゲットとなっている魔物達の生息している地点に向かってみると、確かにそこにはそのターゲットの魔物が闊歩していた。

「あれか……」

「君の言っていた情報は本当だったな。よっしゃ、それじゃあ朝の運動代わりにあいつ等をさっさと片付けて依頼の内容を1つ終わらせるとしますか」

 バルドはそう言って、自分の愛用のバトルアックスを取り出して魔物に向かって行く。

 傍らではリュディガーもソードレイピアを引き抜き、同じ様にターゲットの魔物を狙って討伐に励む。

 幾ら王宮騎士団が魔物を討伐しているといえども、自然に生息している魔物である以上その繁殖は避けられない。

 だから、こうしてリュディガーの様な冒険者に依頼として回って来るのである。


 そしてフェリシテの情報があったからこそ、何とか1つ目のミッションをコンプリートする事が出来た2人。

「はあ、 ようやく終わったな」

「全くだ。魔物を討伐するだけの筈なのに、 何だか凄く時間が掛かった気がするのは気のせい……いや、気のせいじゃねえな」

 本来であれば1日……いや半日もあればパールリッツ平原で達成出来る様なミッションだった筈なのに、かなりの遠回りをしてしまった様な気がする。

「でも、私の情報があって助かったでしょ?」

「それは……そうだが」

 何だか恩着せがましい様な口調のフェリシテだが、実際に助かったのだから文句は言えない。


 魔物のパーツも証拠物件として袋に詰め込み、リュディガーとバルドはフェリシテを連れて今度は渓谷に向けて馬を進ませる。

「渓谷を抜けるのは良いんだが、結局次のミッションとして橋を架けないと先に進めない訳だろう?」

「だな」

 リュディガーの問い掛けにバルドも頷くが、そのバルトに抱えられる形になっているフェリシテがまたしても口を挟む。

「ああ、それなら橋を架けなくても先に進めるルートで兵士部隊と王宮騎士団のグループが進んでいる筈よ」

「そうなのか?」

「ええそうよ。橋が繋がっていないのは工作部隊の私達も知っているからね。だから多少遠回りになったとしても、確実に山頂まで辿り着けるルートを選んで進軍する筈よ」


 フェリシテがそう言った時、ふとバルドが思い出した事があった。

「そういや、ダリストヴェル山脈の山頂には遺跡があるんだよな」

「そうね。確か伝説のドラゴンが関係している遺跡じゃなかったかしら?」

 この世界には、滅多に人前には姿を見せないと言われている伝説の7色のドラゴンの存在がある。

 そのドラゴンと関係があるのではないか、と言われている遺跡がそのダリストヴェル山の山頂で見つかったので、現在研究が進められているのだ。

「もしかしたら、その遺跡で何かお宝とかが見つかるかも知れないな」

「国の調査が入っているのにか?」

「何だよ、ロマンの無え奴だな。そんなんじゃ冒険に出た意味が無いだろうが。冒険ってのはロマンがあってこそ冒険なんだよ」

(何だそれ……)

 そう心の中でバルドに呆れるリュディガーだった。

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