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2.街へ~ここはあえての…

ぼくのかんがえたさいきょうきゃら

たくさんの状態異常+武器1本=世界最強!


もらった恩恵は以下の通り

ユニークスキル:

状態異常反転

・あらゆる状態異常に対して耐性がある

・耐性の程度は装備の数が少ないほど高まり、1つだけの時、最大となる(反転する)


成長促進

・ステータス、スキルレベルの上昇速度にプラスの補正を加える

・補正量は、装備の数が少ないほど、本人に付与されている状態異常の数が多いほど大きくなる


状態異常付与

・過去経験した状態異常を自身に付与することができる

・自身が状態異常に陥っている場合、攻撃行動に状態異常付与効果が追加される

・装備の数が少ないほど、状態異常の付与確率が高くなる



所持アイテム:

変幻自在(ユニーク武器)

・攻撃力、防御力、全ステータス、全属性に補正

・使用者の希望に応じて形状変更可能

・性能は、装備の数が少ないほど、かかっている状態異常が多いほど良くなる



2018.10.2 前話の修正に伴い、若干修正しました。

無事、転移は完了した。こだわりにこだわったスキルは確認したが、スキルだけでなく、ステータスなども確認しておく。


名前:ソール・フモーケ

種族:人

状態:なし


HP:28

MP:18

SP:30


STR:12+1

VIT:13+1

DEX:21+1

MAG:1+1

MND:15+1

SPD:14+1


ATK:1

DEF:1


装備:変幻自在(ユニーク装備)


スキル:アイテムボックス(Lv.6)


ユニークスキル:状態異常反転、成長促進、状態異常付与


魔力1…

初期ステータスを強化するようなスキルは選ばなかったけど、このステータスはどうなんだろ。

装備の性能も1だし、この世界の平均は知らんが、はっきり言って弱いんじゃなかろうか。


アイテム欄には、おまけでもらったアイテムと思わしき食べ物やお金が入っている。お金は金貨と銀貨が少し。価値がどの程度かわからないが、大事に使わなければ…


とにかく街を目指そう。

いずれ世界最強となれるようキャラメイクしたが、どうやら最初期の今の状態では戦闘=死の可能性が大だ。

街に行って情報収集し、そこで何とか状態異常になる方法を考えなければ…

異常になりさえすれば、俺のチートスキルたちが火を吹くはず…




いるかもわからないモンスターに気付かれないよう、足音をたてず、気配消せそうな歩き方で街を目指す。


「ヒッ!!」


ほんの物音がするだけでもビクビクする。何しろスライム1匹倒せるかわからないのだ。何も出てきませんように…



……



意外と街は近かった。30分ほどで街の入口にたどり着く。まぁ30分の徒歩とは思えないぐらいへとへとになったが。


結構大きな街のようで、3メートルほどの高い壁で囲われている。

壁の外にも家や農地っぽいものも広がっているが、とりあえず中に入れてもらったほうが安全だし、アイテムも買えるだろう。


「すみません」


「おう。どうした」


門の入口に立っている兵士風の恰好をしている青年に声をかける。


「中に入りたいのですが…」


「かまわねぇが…

どうした、この街は初めてか?」


「はい」


「街の中心にいけばいくつか宿がある。この大通りをまっすぐだな。坊主、冒険者か?街の近くとはいえ、装備もなしにうろついてたらあぶねぇぞ。冒険者ギルドは街の中心の広場から太い道を西に行けば見えてくる」


どうやら、特に身分証の確認とかはないみたいだ。モンスターのいる世界だし、見張りや外壁はモンスター対策かな。

この人、優しそうだし、いろいろ話聞けないかな。


「えっと、お兄さんはお仕事いつ終わりますか?

実は困ってることがあって、相談に乗ってくれる人がいると助かるんですが…」


「ん? まぁ、今日はもう少ししたら交代だが…

相談ってのは時間かかんのか?」


「いろいろ街のこととかこの国のこととか聞きたくて。

朝ごはんまだならおごります。少しならお金あるので」


「うーん、まぁいいが…

んじゃあ、ちょっとそっちの方で待ってろ」


そう言って、近くの小屋のようなところに入っていく。


「わりぃ、ちょっと早いんだが、上がらしてもらっていいか」


中の人と何か話してるのがかすかに聞こえる。

どうやら事情を話して少し早く交代してくれるようだ。気を遣わせたみたいで申し訳ない。


それにしても、初対面の人にいきなり相談をもちかけるなんて、以前の世界では考えられない行為だな。

ゲームの中のような感覚で、全然抵抗がなかった。



数分後、先ほどの青年が小屋から出てくる。


「待たせた。店も知らねぇだろ。ついてこい」


「はい」


大人しく後ろをついていく。少し歩いたところにパン屋があるらしい。

そこで軽く食べ物を買って、部屋に帰って食べて寝るのが夜勤時のいつものパターンらしい。


パン屋で適当にパンと飲み物を買い、広場のベンチに並んで座ってもそもそ食べる。


ちなみに、おごってもらった。迷惑料代わりに払おうと思っていたのだが、どうやら世話焼きというか、面倒見のいいひとみたいだ。

あるいは、おまけでやってもらった若返りの効果だろうか。

身長に変化がなかったからあまり意識しなかったが、もしかしたら結構子供に見られたのかもしれない。坊主って呼ばれてるし。


「それで、困ったことってのはなんだ?」


「実は俺、記憶がちょっとあいまいというか…この国のこととかこの街のこと、ギルドとかもよくわからないんですよ。

装備とかもなくて、気づいたら、外の丘の上あたりにいて…」


「記憶がないねぇ…

名前とか地元のこととかは?」


「ああ、名前はわかります。ソールといいます。

生まれ故郷のことも覚えてなくて、今までどこで何をしていたか、全く分からないんです」


これは、30分の冒険中に考えていた設定だ。

正直に、異世界から来ましたなんて言えないから、覚えてないことにした。


「ふーん…

まぁわかった。まずここは、リンブルグという国の…」


かなり胡散臭い設定だが、とりあえず気にしないでもらえたようだ。


というわけで、いろいろ説明してもらった。

今後の行動指針を決めるためにもいろいろ質問してしまったが、お兄さんは嫌な顔もせず、パンを食べ終わった後も付き合ってくれた。


ここは、リンブルグという国のルーズという街らしい。

この世界には、モンスターの討伐やダンジョンの探索など、戦闘に関わることが多い冒険者ギルドと、その他の人たちが所属する商業ギルドというものがあり、それぞれギルドに所属すると身分証代わりのギルドカードが発行されるらしい。

使う機会が結構多く、便利な機能もあるので、ある程度の年齢のほとんどの人間が持っており、早急に所属することを勧められた。

もしすでにギルドに所属しておりカードを紛失しているだけなら、どちらかのギルドに行けばわかるだろう、とのこと。

先ほどの買い物の時にもお兄さんのカードを使って清算していたようだったので、クレカかデビットカードかの機能があるのかもしれない。

ちなみにお兄さん(名前はルトロルフというらしい)はギルドではなく国の兵士なので、ギルドカードとは別のカードらしい。まぁほとんど似たようなカードらしいが。


「いろいろ聞かせて頂いて、ありがとうございました。ごはんまでおごっていただいちゃって…」


「もう大丈夫か?

まぁ、困ったことがあればギルドで職員に聞けばだいたいは答えてくれるだろう。

詰所の場所もギルドで聞けばわかるはずだ。

俺はだいたい入口で立ってるか部屋で寝てるか訓練してるかだから、もし本当に困ったら詰所に来い」


ずいぶんと親切な人だ。正直助かった。

まだまだいろいろ知りたいこともあるが、それも少しずつでいいだろう。

夜勤明けで眠いだろうからそろそろ解放してあげなければ。


ルトロルフさんと手を振って別れる。ギルドの詳細な場所も聞いてきた。まずはギルドにいって、ギルドカードの発行だ。



というわけで、徒歩で5分ほどで目的の建物に到着。ちゃんと入口の近くに文字で看板が立っていたので、わかりやすくて助かった。

とくに入口に門番らしき人もいなかったので勝手に入る。

まだ朝早い時間だが、ちゃんと開いているようだ。


「おじゃましまーす」


中は小さな役場みたいな感じだ。広めのカウンターに何人か受付らしき人が座っており、客の応対をしている。空いている受付があったので、とりあえずそっちに。


「いらっしゃいませ、ようこそ商業ギルドへ」


ここは、あえて、ね。

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