ワタシなら
ジュディはニコテスのイベントフライヤーを見ると
「Oh…。ニコテスらしさが余り感じられないイベントですね~」
とそう言い放った。
「そうかしら?でも初めてこういうの作ったから実の所良く解らないのよね~」
沙織がジュディの意見を汲み取る。
ジュディは店の天井を仰ぎながら
「んー。私なら…」
と、そう呟くと次の瞬間
「サブマリンの中でパーティーするネー!!」
そう叫んだ。
「さぶまりん?」
香奈がトメの方を見て意味を聞く。
「英語で潜水艦の事です」
トメが優しい口調で香奈に答える。
「潜水艦!?ってあの?」
少し遅れて沙織が声を上げる。
「イエース!サブマリンの中でシークレットパーリィーねー!!」
「凄い!そんなスチームパンク丸出しのイベント!」
香奈が感嘆の声を上げる。しかし沙織の方は釈然としない表情で
「確かにスチームパンクのファッションを全面に押し出しているウチの店らしいイベントになりそうだけど、それこそ…」
そう言ったが途中でジュディが遮るように
「Noー!Noー!日本のサブマリンではありまセーン。ステイツのニュークリアーサブマリンの中でするのデース!日本の法律関係無いネー!!」
沙織と香奈は息を飲む。
「原子力潜水艦…」
違った意味でトメも息を飲む。
「でもジュディ。いくらあなたがアメリカ人でも潜水艦の手配はどうやって付けるの?」
沙織が冷静にもっともらしい質問をジュディにぶつける。
「へ?ジュディのパパはネイビーのアドミラルね。横須賀の基地にあるサブマリンをチョット借りる位ノープログレム!」
それを聞いた瞬間トメの目の色が変わる。
「ジュディさん軍属のご令嬢だったの!?」
「Oh~ソーリー。あの時はトメさん落ち着かせる為のウソね~」
「平成の世に来て私も少しヤキがまわったのか…」
なぜかうな垂れるトメ。
「ほぇ~」
二人のやり取りを見て香奈が少しのぼせている。
「こうなったら仕切り直しね!」
沙織は勢いよくそう言うと立ち上がった。
「でもオネーちゃん。招待状もう発送しちゃったよ」
香奈はそう言ったが沙織は
「送り直して」
と冷たく言い放つだけだった。
「うげぇ~」と叫びながら悶絶する香奈を横目にニコテスの夜はふけていった。




