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トキオトメ  作者: リノキ ユキガヒ
陸軍中野学校ここにあり
20/40

平成の女「トメ」

 トメは沙織に脅迫主と合う日取りを聞き出した。

 場所は青山。時間は大体10時位。

 トメはその日を休日にしてもらい香奈が来るより早くニコテスを後にした。

 幸い歩いて行ける所に待ち合わせの場所はあったのでトメは行きすがらの公衆トイレで身支度を整える事にした。

 今から沙織を脅し続けている不埒な輩、田中(仮称)を陥れる為の準備だ。

 トメはトイレの個室に入り、いつも着ている服を手早く脱ぐと下着姿になり紙袋から違う服を取り出した。

 タイトなミニスカートと、胸の所が大きく開いていて肩が露わになっているニットのトップスだ。

 それにロンクブーツを履くと紙袋の中から別に用意しておいた黒いブランドもののバックに先ほど着ていた服を放おり込んだ。

 そして個室から出て洗面台に向かって次はメイクを始めた。

 ファンデーションを塗り、アイラインを引き、口紅を指す。ついでに泣き黒子を書いて人相を変える。

 髪はクシでとく程度だが、トメは少し癖っ毛なので、それが少々味となりそれらしく見える。

 最後にサングラスをかけて公衆トイレから出た。

 その姿はまるでモデルの様で道行く男性が思わず振り返る位の美貌を放っていた。

 トメはその反応を見ると確かな手応えを感じた。

 目的のオープンカフェに向かう途中に知らぬ男性が声をかけて来た。

「ちょっと、そこのオネーサン。モデルの仕事とか興味ありませんか?」

 と笑顔で話しかけて来る。

 トメは内心


(いい事いってコイツは女を女郎にでも売り飛ばす様なヤツだろ。まぁいい、平成の女になり切れてるかコイツで試すか)


 とその男の笑顔の裏に見え隠れするドス黒いモノを感じ取とり、そいつで自分の力がどれ程の物か試す事にした。


「えー、そんな事言って本当はキャバか何かじゃないのー!?」

「違う違う。そんなんじゃないから~」

「本当~?」

「とりあえずその辺でお茶でもしながら話しだけでも」

「でもーこれから用事あるしー」

 と、トメは言いながらスマホサイズのタブレットを気ダルそうに操作する。

「時間かかんないから」

 男も食い下がる。するとトメのタブレットから着信音が鳴り響いた。

「あ、うん。青山着いた?じゃあ今からそっちいくね~」

 と、


 ひとしきりの会話を終え。

「バイバーイ」

 と言いながらその男性の前から走り去った。

 実はこの着信音はアラームで、さもトメに電話が掛かって来たかの様に装ったのだ。セットは「用事があるしー」の間だ。

 トメは口元に悔しさを滲ませている先ほどの男性の表情を見ると自分がどうやら平成の女性になり切れてる事を確信した。


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