『戦闘シーン編 第七弾』 漫画って良いもんだよな
この話は珍しい事に小技メイン
ども、『戦闘シーンが書きたくて』時代の記事を修正改造するのにも大分慣れてきました、作者です。
こうして読み返すと懐かしい思いに浸りながら当時の自分を殺したくなります。
さて、今回のテーマは戦闘における『心理描写』について、でしたね。
とはいえココで言う心理描写そのものは、感覚的に『セリフ』と『説明』の書き方話に被ります。基本ネタとしてはアレで十分っちゃ十分な気もしますしね。
なので今回は心理描写としての『説明』以外、つまり感情の動きと分類についての考察をしていくつもりです。
では戦闘中に持ちそうな感情って何か? ですが、作者に思いつける文章に出せる感情表現は割とポピュラーな「恐怖」「畏怖」「怒り」「狂気」そして「あえて感情を持たない」。の6種類くらいです。
ではいつものノリで行きましょう。
1、「極端なトリガーとタイムラグ」の「恐怖」と「畏怖」
戦闘における「恐怖」は基本、「相手の強さ」「自分の死」「仲間の死」のどれかが引き金になり、その延長線上に「畏怖」の感情を持つ。というイメージがあります。
作者も当然味わった事があるます。
せっかくなので「恐怖」にまつわる体験談を1つ。
小5前の春休み、友達と草野球やってたら2塁ベース代わりにしていた溝の淵から足滑らせてそのまま落ちた事があったんですね。
で、その逆凸型の溝(二段構えの溝)が意外と深い所で2メートルくらいの深さがあったわけです。
当時の身長が130cmちょいの作者の感覚では。
「視界が急に見切れない速度まで加速」
↓
「気付けば狭い青空と溝にはまった腰」
↓
「思考が状況についていけず条件反射に近い形で一時的に体が硬直する」
↓
「やべえ、指一本動けねえ(心の声)」
↓
「え……もしかしてこのまま死ぬ?(心の声)」
てな事があったわけですね。
実際はそうたいした怪我でもなかったんですが、お子様の豆腐メンタルに死の恐怖を刻むには充分でした。
いやー、死を意識した時に指一本動かせないのが驚くくらいに怖い、怖い。
まあそのころには状況も把握できていたので何とか動かせるようになった口で「う゛ー、あ゛ー」と発声練習。
「アイツ、オレ等がボールに気を取られた間にいきなり姿を消しやがった!」と驚いていた友達にソレが聞こえたらしく状況に気付いてもらってありがたい一言をいただきました。
「お前そんな所で何やってんの!?」
友よ、こんな時にツッコミかい。
「いいから家にいる親呼んで」
「お、おう分かった」
というやり取りを経て病院に。
ここで驚いたのが作者が親父に救出され緊張の糸が切れたとたんに、恐怖が震えと言う形で表面に現れて来た事でした。
ようは漫画でよくある歯がガチガチ、体プルプル。
当時の作者はアレが漫画だけの表現と思っていたんで自分でもビックリでしたね。
恐怖の現れ方にタイムラグがある事もある。というのを初めて知りました。
緊張の糸が切れると、感情を抑えていた枷みたいものまで切れちゃうんですかね? 今思い出しても不思議だと思います。
2、「お前だけは許さない。カモン、俺のマジ切れパワー!」の「怒り」
「怒り」は戦闘そのものよりも事前、または戦闘中の『状況』によって引き起こされる感情です。
人はキレると人格が豹変したり、一時的とはいえ爆発的な底力を出せたりします。
ただキレて爆発した後に燃え尽きて萎む。というパターンもあるようです。
3、「ヒャッハー、戦闘だぁ!」の「狂気」
「狂気」はまあバトルマニア的な「戦うのが楽しい」とか「殺すのが快感」な快楽殺人者的思考ですね。「狂気」自体のカバー範囲はかなり広く、「暴走」や「自己顕示欲」「狂信」みたいな一線を越えた行動には少なからず食い込んでいると思います。
ちなみにマイナスの感情を行動(殺人なんかの「壊す」タイプの犯罪)に移せる人と言うのはで一定ラインを越えた「狂気持ち」と言えるのではないかと作者は考えていたり。
ちなみにこの「狂気」セリフや行動だけでなく目の描写でも表す事が出来る感情で、呑まれたタイプは「瞳孔が開く」という形で。
殺意を研いだタイプは「目が座る」形でも表現できるとも思います。
4、「何事にも動じない変り種(?)」の「あえて感情を持たない」
コレは熟練の兵士のような効率良く人を殺せる人を書くのにしっくりくるパターン……として作者は使っています。
滅私奉公ってヤツができる人ですね。
ほかと違ってストレートに感情描写する事は難しいので、行動描写で独特の冷たさを出す、または周りの評価で人物像を読者に植え付けるのが基本パターンになると思います。
ついでに戦闘に置いて何事にも動じない利点は何か? ですが、よくある冷静で的確な判断ができるとかもそうなんですが「隙ができにくい」というのもあるのではないでしょうか。
冷静に臨戦態勢に入っている時と、暴言や挑発で感情が動いた瞬間。
後者の方は心構えができている時に比べ、目で分かるほど明らかな反応の遅れが生じる……気がします。
さて、大体こんなもんだと思うのですが、いかがでしたでしょうか?
余談ですが、コレ等の感情の根幹となる戦闘中の「キャラごとの心の動き」は深く考えようとすると、書き手がどれだけキャラの心を見れているか。みたいな話になっちゃうんで。完全に個人ごとの問題になると思います。
ではそういうここりのイメージをどう見るか。
小技として浮かぶのはやはり「スポーツマンガを参考にする」でしょう。
命のやり取りをしない。という大きな違いはありますが真剣勝負なのは同じなので意外と参考になるはずです。
また前述の違いから「パクッても戦闘シーンじゃないから元の作品とネタが被りにくい」という利点があります。
ただそういった資料からインストールする場合、自分の作品の戦闘に対するイメージが甘いと影響を受けすぎて「ん?」ってなっちゃいますけどね。
もちろんバトルマンガも良いとは思うんですが、全体的に見た場合に心理描写で読ませる作品よりも絵とコマ割り。そして勢いで読ませる作品が多いため、心の動きを参考にする場合は取捨選択に悩む事になるかもしれません。
ちなみにスポーツマンガは基本経験者の話や、実例なんかも参考にされているので「あ、こんな感じなんだ」と作者は楽しく勉強させてもらってます。
もちろん他のジャンルの漫画を参考にするのもアリだと思います。
小説を書くための勉強。と言う名の漫画タイム……最高っすね。
……さて、何かこのままだと話が逸れそうなのでササッともう一つの小技(?)の紹介に移りたいと思います。
って言ってもけっこいろんな作品、それも漫画やアニメ、ゲームにまで使われている今さらな技(?)です。
その小技とはズバリ「最後の一撃に感情を込める」。
……アレ、もう名前からしてそのまんまなんだから説明なしで良くね? とも思う技名ですが気にしないで下さい。
では説明です。
この小技の内容は勝敗を決める一撃を放つ時(普通は直前)のセリフ、または地の文による感情描写になります。
短ければ疾走感を、長ければ込められた思いの強さが表せるここぞという時の万能じみたテク。
コイツの利点はキュッと「話が締まる」この一言に尽きる。と言って良いでしょう。
長い文の場合なんかはその内容でキャラの性格も少なからず出せますし、決めゼリフ的なのにもつなげやすいと思いますしね。
さすがに前とは違う相手に前と同じような心理描写を短いスパンで何回も連続で使う。というのは不味いかもですが、使い所をしっかり決めさえすれば、「地の文での表現」+「そのキャラらしいセリフ」のコンボで読者への「かいしんのいちげき!」が狙えると作者は思っています。
うまく決れば読み味が良くなると思うので使った事の無い人はぜひ使ってみて下さい。
さてと、今話も作者の限界が近づいてまいりました。
とりあえず今回『感情』をやったので、ソレつながりという事で次回は『心理戦』に関する話はサクッ書くつもりです。
まあ『心理戦』の小技みたいな話ってさっき書いた「漫画を参考にする」テクで十分な気もしますけどね。
では待て次回! という事で。
何を書くかはボチボチ考えます。
ども、谷口ユウキです(-_-)/
こういう書き方系の話を書いていると「自分ってこんな風に書いてたんだ」と思う瞬間が結構あります。
こうやって意識する機会が無いと結構流し流しに書いてるみたいで少しビックリです。
まあ隙間産業過ぎて参考にするネタが少なく、自分の中から捻り出すしかないってのが自分の書き方を意識する一番の要因だったりするんですけどね。